東戸塚メモリアルパークの現地レポート

■周辺環境
JR東戸塚駅から、身長176cm成人男性の筆者の足で徒歩10分かかりました。小柄な女性の方だと15分近くかかるのではないでしょうか。駅を出てからはひたすら長〜〜い上り坂なので、さほど気温の高くない春や秋の晴天時等よほど気候条件が良くない限り車かタクシー、バス等のご利用がオススメです。霊園の「正門」は環状2号線には面しておらず、「環2境木」交差点に隣接する大きなマンション（アトラスシアンズ東戸塚）脇の細い道から入って行ったところにあります。「本当に車で入って行けるの？」とちょっと心配になるほど小さな道なので見落とさないようご用心。200mほどで霊園の入口と大きな駐車場が見えて来ます。
現地は環状2号線と呼ばれる大きなバイパス道路沿いのロケーションですが、路面よりはかなり高い位置にあるので、車の騒音はほとんど気にならないレベル。ちょうど東海道線／横須賀線の東戸塚〜保土ヶ谷間にあるトンネルの真上にあたり、保土ヶ谷を見渡すお山のてっぺん、といった感じで上空はカラリと開け、街中の喧噪を離れた静寂な環境です。ちなみに環状2号線側にも駐車場（2台）つきの「裏口」はありますが、流れの速い道路脇に突然入口が現れるので、うっかりすると入り損ねて通過してしまいます。いったん通過してしまうと次のジャンクション（今井インター）で引き返すほかはなく、しかも対向車線を戻ることになるので、再度「環2境木」交差点でUターンしてアプローチし直さねばなりません。こちらの「裏口」からは階段を上がっての入園となります。

■園内
「欧風庭園」を標榜する霊園にお約束の役者はすべて揃っています。濃いグリーンの芝と明るい色の天然石を敷き詰めたプロムナード、しゃれた噴水やベンチ、ガゼボといった小道具は、どこの庭園霊廟でも見られるありふれたものかも知れませんが、どこまでも広がるヨコハマの丘陵の眺めと開放感、鳥のさえずりの声に満ちた静寂な環境といった完璧な舞台装置がこの霊園の得難い魅力。いま人気で売り切れ続出の芝墓地も、スペースを贅沢に使ったゆとりのあるタイプに若干の空きがありました（2014年8月現在）。カロート（納骨棺）は地下式のようですが、高台だけに水はけは心配なさそうです。一般区画はさすがにややたて込んだ印象ですが、恵まれた環境のお陰でさほど狭苦しさを感じさせません。墓石は和型と洋型が混在しています。日本初という、プライベートキーによる門扉付きの魅力的な独立芝生墓所は、ひと目で特別な区画だと分るほどプレミアム感がたっぷり。自分だけの鍵でゲートを開けて中に入るたびに、ちょっと誇らしい気持ちになれそうです。園内数ヵ所に配置された水汲み場の施設も手入れが行き届いており、とても好感が持てました。

■管理棟
霊園入口に建つしょうしゃなれんが造り風の管理棟は、礼拝堂（法要施設・多目的ホール）、休憩室、売店を兼ねています。 モダンな内装で25名収容の礼拝堂は、管理事務所／休憩所スペースとは引き戸で仕切られており、法事などに利用できます。休憩室もシックな調度品でまとめられ、飲料の自動販売機も用意されています。明るく大きく開いた窓からは霊園が見渡せます。

丘陵を渡る風、降り注ぐ日差し、染み入るような蝉の声と鳥のさえずり、そしてよく管理の行き届いた緑あふれる庭園。決して大げさではなく、まるで白昼夢の中に迷い込んだようなひとときを過ごすことができました。