京都のお墓情報を徹底解説!費用相場から墓地・お葬式の特徴まで

千年の歴史を誇る古都・京都。京都府は南部の京都市を中心に北は天橋立を擁する日本海側まで南北に広がっていて、多様な文化を育んできました。とくに京都は歴史ある神社仏閣や名所が多く、最近では外国人観光客が押し寄せる日本を代表する観光地になっています。

そんな古くから歴史を刻んできた京都には、独特の霊園やお墓の様式、葬祭事情がさまざまで、独自のならわしを受け続いてきました。ここでは京都府のお墓や葬儀についてご紹介します。

京都府の死亡者数は増加、お墓の数はほとんど変わらず

京都府の死者数と墓地数の推移を示したグラフ

※厚生労働省『人口動態調査』『衛生行政報告例』より「いいお墓」作成

京都府の死亡者数のデータを見ると、年を追うごとに増加しています。墓地数は、2005年から2006年にかけて一度約150件ほど減少しますが、2007年以降は徐々に増加しています。2006年に墓地数が減少した原因には、当時京都に上陸した台風の影響が考えられます。

ちなみに、2017年のお墓の数1万4,145件。2005年の数である1万4,197件よりも少ないことがポイントです。 このように、京都府内の死亡者は年々増加傾向にある一方、墓地数の伸び率はほぼ同じ水準で、近年とくに鈍っています。したがって、今後、需要と供給のバランスが崩れると、お墓不足の問題が起こるかもしれないため、早めにお墓探しをすることが良策です。

京都府ならではのお墓・お葬式事情がたくさん

京都は長い歴史の中で、独自に発展した京言葉やならわし、歴史的なものを大切にする美意識などを育んで現代に伝えてきました。訪問先に長居すると「お茶漬けはいかがですか?」といわれて、相手を直接傷つけず暗に早く帰るよう促すという話などは、京都らしい人付き合いを思わせるエピソードといえます。

他の地域には見られない隣人との付き合い方や季節の行事との向き合い方が残る京都。お墓の様式やお盆の迎え方、葬儀の方法などもユニークなならわしがたくさん残っていて、「さすが悠久の歴史を持つ古都」と思えるものばかりです。

京都の夏は八坂神社の祇園祭で始まって、五山の送り火で区切りを迎えます。とくにお盆の行事である五山の送り火は、全国的に行われているお盆の送り火を大規模なかたちに変えたもので、京都市内なら数キロ離れた距離でもくっきりと送り火の様子を見えるほどの大きさです。

また、京都の路地には町ごとにお地蔵さんが祭られていて、夏の風物詩で地蔵菩薩の縁日に当たる8月24日前後には地蔵盆も盛んに行われています。

全国的にお墓や葬儀には菊をはじめユリやカーネーション、デンファレなどが使われますが、京都では樒(シキミ)と呼ばれる常緑樹の枝を供える風習が残っています。

ここからは、そんな独特のならわしを今に伝える京都のお盆や葬儀の風習をご紹介します。

都のお盆といえば”京都五山送り火”が有名

京都府の葬儀のイメージ画像
京都の夏の風物詩、京都五山送り火は、お盆に行われる送り火や精霊送りの行事が京都全体で行われるようになったといわれています。お盆に迎えたご先祖様の霊をあの世へと送るための大切なならわしで、毎年8月16日の夜8時から30分ほどの風習です。

五山でそれぞれ焚かれる火床は次の通りです。

 山如意ヶ嶽「大文字」

五山送り火の皮切りで20:00点火。京都駅から見て北東に当たる京都市東部の東山の中腹で点火されます。

 松ヶ崎西山・東山「妙」「法」

京都駅から見て北北東の国際会館付近の山。20:05点火。

 賀茂山「船形」

精霊船の形をした図形が火床。京都駅から北北西、上賀茂神社付近の船山にある山です。20:10点火。

大北山「左大文字」

京都駅から北西。京都市内から見ると1番目の大文字は右手に、この左大文字は左手に見えることから名付けられています。20:15点火。

 曼荼羅山「鳥居形」

五山の中で一番美しいといわれる火床。京都市西部にあり、火床の位置が低いため市内から見るのは難しいといわれます。20:20点火。

五山の送り火は、先祖の霊を家に迎えて大切な時間を過ごしたお盆に別れを告げる、締めくくりの行事。また来年、お迎えすることを約束しながら霊を送り出すと、京都の夏は終わりを迎えます。

葬儀の供花は”樒”

京都の葬儀で一番特徴的なのは、祭壇の供花として菊などの花を用いる代わりに樒(シキミ)を飾ることです。樒は故人の枕元に供える枕花で使われることは全国的によく見かける風習ですが、大量の樒が式場に飾られる様子はとても壮観。なお、このならわしは主に京都府でも南部に多く見られます。

樒には独特の香料のような強い香りがあるほか、その実には猛毒が含まれており、古く土葬が一般的だった時代に香りの効果で獣が墓を荒らさないよう、お墓の周辺に植える習慣がありました。

また、現在でも葬儀で線香や焼香といった香りを用いて供養をしたり、心身や空間を浄めたりする作法が見られます。樒も魔除けの意味合いがあると考えられます。

樒を供花にする風習は京都以外にも近畿や中四国など、西日本で地域ごとに残っている習慣です。お墓参りのお供えに樒を使う地域もあり、長く日本の文化の発信地だった京都から広まっていたならわしといえるかもしれません。

このほか、関西では法事に黄色と白の水引の府祝儀袋を使うことがあります。最近では関東の作法の影響で葬儀も法事も白黒の水引が用いられることが多くなりました。

ただ、庶民が宮中で使われていた黒色を使うのを遠慮して、黒色の次に喪を表す黄色を使ったというエピソードは、千年の間、御所とともに過ごしていた京都の人たちならではのものといえるでしょう。

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