南千住浄苑の現地レポート

■ロケーション

　東京の下町を流れる隅田川のほとりに位置するのが南千住浄苑である。2011年4月16日に新規オープンした同園は荒川区内では希少な宗教自由な霊園となっており、今後も荒川区内で宗教自由霊園は経営許可が下りる可能性はほとんどないだろうと言われている。

　同園の周囲は閑静な住宅街であり、車の往来も少なく落ち着いた環境が約束されている。
また、道路を一本はさんで土手がありその横には隅田川が流れている。
そのため、土手からは隅田川花火大会の花火を眺めることができるほか、東京の新しいランドマーク「スカイツリー」も間近に望むことができる。
さらに周辺には、「汐入公園」や「東白髭公園」、「端光橋公園」など、開放感あふれる公園が徒歩圏内に点在しており、散歩をしながら墓参へと訪れることができる。

　このような絶好の環境を持ちながら、白髭橋を通る明治通りにほど近く、車での交通アクセスも良い。

■施設の特徴

　同園の経営主体である大聖寺（だいしょうじ）は、1930（昭和5）年に説教所を荒川区荒川に設立し、1947（昭和22）年に大聖寺となった真宗大谷派の寺院である。
もともとは八王子に檀家墓地を所有していたが、同寺の近隣地域に墓地を建立したいという住職の願いから、南千住浄苑の開園が計画されたものである。
同園の周囲は閑静な住宅街であり、当初は近隣住民の反対にもあったが、協議を繰り返して地道に反対住民の自宅へ一軒一軒、説明してまわったという。そして計画段階から3年をかけて開園を実現することができた。

　そんな同園の最大の特徴はといえばそのロケーションにあるという。荒川区や足立区、墨田区、台東区などの地域住民が宗教不問の霊園を購入する場合、都立八柱霊園などが多いという。
しかしここにきて、自転車や徒歩でも墓参できる場所に宗教不問の霊園ができたということで、地域住民からの人気が高いという。

　また、霊園内の参道や正面側の壁は、インターロッキングではなく自然石（御影石）で舗装され、入口には自然の火山岩である鉄平石が敷き詰められている。
これによりインターロッキングよりも高級感を醸し出すことに成功している。御影石というと滑りやすいというイメージがあるが、滑り止め加工を施しているために雨天時でも滑るということはない。なお、霊園内はすべてバリアフリー設計で平坦であり、車いすでの墓参も安心だろう。

■アクセス

　南千住浄苑へのアクセス方法はバスが主体となるが、数多くのバス経路があるため、アクセスはしやすい。

JR常盤線、東京メトロ日比谷線、つくばエクスプレスの「南千住駅」東口からは、都営バス「上野松坂屋前」行き、または「日暮里駅前」行きに乗車し、「南千住3丁目」バス停で下車。バス停から徒歩3分。あるいは、コミュニティバス「南千住駅西口循環汐入さくら」に乗車し、「瑞光橋公園」バス停で下車。バス停から徒歩4分。

JR山手線・京浜東北線、日暮里・舎人ライナー、京成線の「日暮里駅」からは、都営バス「亀戸駅前」行き、または「乙秋葉原駅前」行き、または「乙浅草雷門」行きに乗車し、「橋場2丁目」バス停で下車。バス停から徒歩4分。あるいは、都営バス「南千住駅東口」行きに乗車し、「南千住3丁目」バス停で下車。バス停から徒歩3分。

JR総武線の「亀戸駅」、または京成押上線の「京成曳舟駅」からは、「明治通り」バス停より都営バス「日暮里駅前」行きに乗車し、「橋場2丁目」バス停で下車。バス停から徒歩4分。

JR山手線・京浜東北線の「御徒町駅」からは、「上野松坂屋前」バス停より都営バス「南千住駅東口」行きに乗車して「南千住3丁目」バス停で下車。バス停から徒歩3分となる。

車でアクセスする場合は、明治通りの「清川二」交差点から約2分。あるいは、首都高速6号向島線「堤通出口」から約3分と都心からのアクセスも良い