供養におけるお墓の意味

2018年3月29日

お彼岸や法要の際にお参りするお墓。多くの方は、お墓参りの経験があるのではないでしょうか。幼い頃から親御さんに連れられて何度もお墓参りに行ったことがあるという方もいらっしゃるでしょう。では、お墓にはどのような意味があるのかご存知でしょうか。また、お墓参りにはどのような意味があるのでしょうか。いつも、何気なくお参りしてきたお墓の意味について、お墓の役割について詳しくご紹介しましょう。

仏教における「供養」の意味は、仏様を敬い華や灯り、香りをお供えすることであり、亡くなったご先祖様に食べ物やお花などをお供えして、冥福を祈ることです。

お盆や3回忌、7回忌などの法要を行うことも供養です。最も古いお盆の記録は606年の推古天皇の時代だと言われています。お盆の法要は、8月13日~16日に行うところが多く、地域によっては7月に行うところもあります。亡くなった方への冥福のために行われることは、すべて供養になると言っても過言ではありません。

「供養」は、亡くなった方にのみ使われる言葉ではなく、生きている人に対しても「供養」という言葉が使われることもあります。

アジアの仏教国において、托鉢をする僧侶に対してお布施などをすることを「僧侶に対する供養」といいます。

広い意味で供養とは、功徳つまり世のため、人のためになるような行いを積み重ねることも間接的な供養になるのです。

少し難しい表現になりますが、直接故人にお花をあげたり食べ物をお供えすることだけでなく、功徳を積んで故人に送ることが、仏教的な供養の発想となっています。

亡くなってからの供養の流れ

仏教における供養の意味をご説明しましたが、ここではお葬式の後、一般的な仏式の供養の流れについてご紹介します。

初七日の法要

初七日は、亡くなったその日から数えて7日目に営む法要のことです。具体的な法要の内容は、故人の冥福を祈って僧侶が読経、家族で焼香をします。その後会食をするのが一般的です。地域や風習によって多少違いがあります。また、初七日の法要は葬儀の当日に済ませることが増えています。

四十九日の法要

死者は、死亡したその日を含めて7日ごとに7回、生前犯した罪を裁く裁判が行われるとされています。7日ごとに7回行われるため、すべての裁判が終わるのが49日になります。すべての裁判を終えてから、個人の魂は我が家を離れると考えられています。

故人の魂が離れると、忌明け(きあけ)として、遺族は日常生活に戻ります。そこで、親せきや故人と親しかった友人などを招き、四十九日の法要を行います。

一周忌

一周忌とは、故人が亡くなってから一年後の命日に家族や親族、故人と親しかった友人などを招き法要を行うことです。一周忌の法要を行うのは、命日の当日に行うことが理想です。しかし、平日に参列することが難しい方が多いという理由から、週末に行う方が多いのが現状です。

喪中は、一周忌を迎えるまでの一年間をいい、一周忌をもって喪が明けます。

喪中は、年賀状や年始の挨拶、初詣や正月行事は控えます。

年賀状は、新年をめでたく迎えられたことを祝うはがきです。喪中の場合には、めでたく新年を迎えられなかったということなので、年賀状を出すのはふさわしくないからです。

ちなみに、喪中に年賀状を出さないという習慣は、明治・大正・昭和期に天皇の崩御の際に年賀欠礼を行っていた習慣によるものと言われています。

年回法要

亡くなって2年目の命日に行う三回忌、その後6年目に行う七回忌、12年目に行う十三回忌、16年目に行う十七回忌などがあります。

三十三回忌が終わると多くの家庭で「年忌明け」と言い弔い上げになります。しかし必ずしも三十三回忌で終わらなければならないというわけではなく、五十回忌を行う場合もあります。

供養の中でのお墓の役割

「お墓」とは、何なのでしょうか。

お墓とは、亡くなった家族やご先祖様を納めて、供養していくための物です。お墓とは、あの世における「終の棲家(ついのすみか)」なのです。

昔は、お墓は一部の上流階級の人だけのものでした。お墓が一般人に普及したのは、明治時代以降と言われています。お墓には、よく「先祖代々の墓」と書かれていますが、2~3代、多くて4代という物がほとんどと言われています。

お墓の役割として、次の3つがあげられます。

自分自身を省みる

お墓の前で手を合わせて、ご先祖様に手を合わせて故人と会話をすることによって、自分自身を省みることができます。お墓に手を合わせることで、生きる原動力となり残された遺族にとっての心のよりどころとしての役割を果たしています。

遺骨の安置場所

お墓は、亡くなった人の終の棲家です。遺骨を安置する場所としての役割があります。

家の象徴

お墓は、大切な家族の生きてきた証としての役割を担っています。

お墓のデザインと供養における意味

墓石のデザインについて

墓石には、大きさや形に決まりはありません。ご自分の好きな形に決めることができます。ただし、墓地によっては規定がある場合もあるので、管理されている霊園やお寺などにご確認ください。

石碑のデザイン

和型墓石

伝統的な墓石で江戸時代に一般化されたものです。形は、「仏舎利塔」を原形とすると言われており、一般的に芝台という敷石の上に、中台石、上台石、竿石、と重ねていき1つのお墓になります。

和型石碑には、関東型・京都型・大阪型・神戸型・神徒型(関東)・神徒型(関西)などがあります。

洋型墓石

欧米風の墓石です。モダンなデザインで、近年増加している公園型の墓地や芝生墓地にマッチします。洋型には、洋型 関東型・洋型 関西型・関東型 二段型・関東型 三段型・関西型などがあります。

デザイン墓石

多彩なデザインのお墓です。墓石にお子様が描かれた絵をそのまま施したものや、ミッキーマウスなどのキャラクターのデザイン、ギターやピアノの形など実にさまざまな形のものがあります。

その他

石材店などによっては、オーダーメイド墓石を手掛けているところもあります。お墓のデザイナーと相談して、お好みのお墓をデザインすることが可能です。

ご遺骨をどうするか?代表的なパターン

日本の法律では、「墓地以外の場所に遺骨を埋葬してはならない」と決められています。埋葬とは、土葬(死体をお墓に埋めること)を指します。現在日本では、土葬は禁止されていることが多いため、土葬することはまずありません。理由は衛生上の問題です。人が亡くなった場合には、火葬をするのが常識になっています。

告別式を終えた遺体は、火葬場で焼かれた後に骨壷へ納められます。その後、遺骨は自宅や寺院に預けられ四十九日の法要を終えると墓地や納骨堂などへと納骨されます。

遺骨を2ヵ所以上の場所で納骨することを、分骨といいます。分骨をするためには、埋葬許可書が必要になる場合があるので、確認して下さい。

納骨?散骨?それぞれの意義

納骨は、故人をお墓に納めることです。納骨は、お葬式の最後の仕上げという意味を持っています。ずっと手元に遺骨を置いておきたいという気持ちを持つ人も少なくないでしょう。その場合には、分骨をして一部のみを手元に置き、きちんと納骨を済ませましょう。

納骨のメリット・デメリット

納骨の中でも最も一般的な方法として、お墓への納骨があります。

納骨のメリット

お墓へのメリットとして最初にあげられるのは、家族代々で受け継いでいくことができるという点です。

お墓に納骨することで、代々受け継ぐことができます。ご先祖様への感謝の気持ちや敬意をお墓参りすることで、しっかりと意識することができます。また、お墓への納骨が最も一般的な方法であるため、家族や親せきから受け入れられやすい点もメリットといえます。

納骨へのデメリット

お墓に納骨すると、お墓の管理が必要になり維持費もかかります。金額が高いという点がデメリットです。更に、核家族化がますます進んでいるため、お墓を継承する人がいないという問題もあります。

お墓以外にも、納骨堂に納めるケースも増えています。納骨堂とは、お墓の変わりに遺骨を収蔵することのできる屋内施設のことです。利便性の良い場所に建てられていることが特徴でお墓の代わりに利用される方が増加しています。

納骨堂のメリット

利便性がよく、費用もお墓よりもリーズナブルです。また、お墓の管理をする必要がありません。

納骨堂のデメリット

埋葬スペースが狭く、暖かみが感じられないという方もいらっしゃいます。また、混雑時は参拝するのに時間がかかる場合があります。

少子化や核家族化が進んでいるため、お墓の継承に不安を抱く方が増加しています。継承者の必要ない散骨のニーズも高まっています。

散骨のメリット・デメリット

散骨のメリット

散骨は、生前本人の希望である場合が多いという点から、本人の希望をかなえることができるというメリットがあります。また、宗教にとらわれることが無いということもあげられます。

海や山などの自然葬は、一般的な埋葬と比較して、費用が安いこともメリットです。土地やお墓を購入する必要もなく、また管理費などの支払の必要もありません。

散骨のデメリット

散骨のデメリットは、散骨後にお墓を建てても埋葬する遺骨がないという点です。自然葬の場合には、天候次第で予定の日時に行えない可能性もあります。また、散骨は一般的なお墓への埋葬とは異なるため、親族から理解を得られない可能性もあります。きちんと、ご家族で相談してから行うようにしましょう。