信頼できる石材店の選び方 – 大手と個人経営の違い、近くの石材店の探し方

信頼できる石材店を探すには、いくつかポイントがあります。

この記事はこんな方におすすめ:信頼できる石材店の探し方を知りたい方

  • 石材店は地域に根付いた個人経営のお店から大手の会社までさまざま
  • 信頼できる店を探すには、石材知識の詳しさや見積書・契約書の明確さが重要
  • 相談のしやすさやアフターサービスの充実度もポイントとなる

石材店とは、墓石などの加工や販売を行う専門店です。お墓の建立・彫刻だけではなく、納骨や法要、墓石が壊れた際の修繕など、お墓の購入後にも付き合いは続きます。その種類は多く、地域に根付いた個人経営のお店から、大手の会社までさまざまです。

信頼できる石材店を見つけるためには、価格や契約書が適正かどうかや、彫刻や字彫りなどの希望に丁寧に応えてくれるかどうかなど、いくつかのポイントをおさえる必要があります。この記事では、石材店を選ぶ際にチェックすべき点をご紹介します。

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石材店を探し始める前に

民営霊園などでは、墓石を建立する石材店があらかじめ指定されていることがあります。この仕組みを指定石材店制度といいます。指定石材店制度のある霊園では、霊園の経営母体から運営・管理を委託されている石材店が、購入者の募集や墓石の販売もあわせて行っているため、注意が必要です。

石材店を探し始める前に、まず霊園による石材店の指定が無いか確認しておきましょう。指定石材店制度についてより詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

石材店にはどんな種類がある?

石材店は大きく分けて2つの種類があります。それぞれの特徴は下記のとおりです。

  • 大手石材店
    販売実績が明確。保証やアフターサービスが充実している
  • 家族経営の石材店
    地域に根付いている場合が多い。質問や疑問点について親身になって回答してくれる

数も種類も豊富な石材店の中から、自分の希望に合ったものを見つけるのは大変な作業になります。インターネットを活用して情報収集をしたり、口コミを参考に比較検討を行うことをおすすめします。

お近くの墓石・石材店はこちらでお探しいただけます。

信頼できる石材店を選ぶポイント

石材店を選ぶ際にポイントとなるのは、以下の6点です。

①話をきちんと聞いてくれるかどうか

こちらの要望や状況をじっくり聞いた上で、意向を汲み取った提案をしてくれるかどうかが、いい石材店かどうかを見分けるポイントの一つと言えます。不明点があれば遠慮せずに石材店に質問をしてみて、わかりやすく説明をしてくれる石材店を選びましょう。

こちらの話をきちんと聞いてくれて、親身になって質問に答えてくれる石材店を選ぶことをおすすめします。質問に対して曖昧な表現をせず、十分に説明してくれるかもチェックしましょう。石材(石種)の特長、施工方法や途中経過についても説明してもらうとよいでしょう。

②石材や墓石について詳しいかどうか

墓石に使用される石材は、原産国や地名、銘柄や等級などがさまざまで、それによって価格や品質がかなり大きく変わってきます。石について詳しく説明してくれるかどうか、専門的な知識を持っている人がいるかどうか、石材の品質表示を正確にしているかは重要なことです。

石材は、採れる産地によって色や材質、耐久性などに違いがあります。墓石を建てる場所に合った石材を選んでくれる石材店がおすすめです。お墓の建立・施工において重要となるのが基礎工事です。表には見えない部分ではありますが、これがしっかりしていないとお墓は長持ちしません。

地域や土地の特性によって工法も変わるため、墓地の地質なども含めてよく理解している石材店かどうか、基礎工事について質問をして確認してみてもいいかもしれません。

  • 団体加盟の有無
    業界団体に加盟しているかどうかも参考になります。全国・地域には石材組合など大小さまざまな業界団体があります。業界団体に加盟することで、相互交流・学習などを通し、石材店の質の向上を図っています。万が一の際にも、組合内でフォローしてくれることもあります。
  • 「お墓ディレクター」資格を持っている社員の有無
    店舗に有資格者がいればお墓について細かい相談がしやすくなります。資格を持っている店員が多い店舗は優先的に選んでもよいでしょう。

③見積書や契約書があるかどうか

価格の明確な見積書を出してくれるかどうかの確認をしましょう。見積書の内容が明確で、石の種類がきちんと書かれており、価格も明確に提示されているかのチェックをしてください。口頭での説明だけではなく、しっかりと書面にしてもらうことが大事です。

完成予定図を作成してもらうとより安心です。話が進み契約することになった際には、必ず契約書を交わしてください。トラブルを防ぐためにも契約書は必要なものです。

④アフターサービスの充実度

お墓の建立や納骨法要が終わった後も、回忌法要やお墓のメンテナンス(修理・修繕)などで石材店との関係は続きます。長く使うお墓ですので、アフターサービスが充実している石材店を選びましょう。墓石は一度購入したら、頻繁に買い替えをするものではありません。サービスの有無や保証の具体的内容については、あらかじめ石材店に確認をしておきましょう。

保証内容が曖昧な場合、後々のトラブルにもなりかねません。口頭での約束ではなく文書に残しておくことが大事です。墓石は、購入者本人だけでなく子どもや孫の代にも関わってくるものなので、必ず保証書を作成してもらうようにしましょう。

⑤近くに店舗や展示場があるかどうか

店舗が近くにあれば、気軽に立ち寄って相談することもできますし、何か困ったことがあればお墓がある現地まですぐに駆けつけてきてくれます。品揃えの豊富な展示場をもつ石材店では、たくさんの実物大の墓石を見てイメージを喚起することができます。

長く地域に根ざして活動している石材店は、それだけ信用に見合う仕事をしてきたといえますので、社歴のチェックもしておきましょう。地元密着型の石材店では、悪い噂があれば事業を継続することが困難になることも判断基準の一つになります。

⑥過度な値引きに注意する

大幅な値引きがある場合は、要注意です。選ぶ際に価格も重要ですが、簡単に値引きに応じる場合には、もともとの価格設定を高くしている可能性もあります。不良品の場合や手抜き工事をする危険性もあるので、注意しましょう。

希望に沿う石材店と出会うには、複数の石材店に当たってみるのが良いでしょう。

店舗に出向いて、その会社の雰囲気や、社長、社員の人柄を確かめるといろいろとわかることがあります。また、その石材店が建てたお墓や工事過程の写真(特に基礎工事部分など)を見せてもらい、判断材料とする手もあります。

可能であれば、実際にその石材店が手掛けたお墓の見学をしましょう。石のサンプルを見せてくれる石材店もありますが、サンプルだけでなく実際の墓石を見せてもらうことでイメージがしやすくなります。また、見学できる場合には、新しいものよりも数年経過したものを見せてもらうことで、きちんとした仕事がなされているかを確認することができます。

石材店への依頼から納骨までの流れ

納骨は四十九日の法要後に行うのが一般的です。葬儀の後から納骨までの流れを以下で紹介します。

  1. 菩提寺に連絡する
    まず、菩提寺に連絡をして法要の日程を決めましょう。家族や親戚が集まりやすい週末に行うことが多く、早めに予約をしないと予定を押さえづらい場合があります。塔婆が必要な場合は事前に相談しておきましょう。
  2. 石材店への依頼(字彫りなど)
    石材店と打ち合わせし、お墓に戒名などを彫刻するための依頼を行います(納骨まで2~3週間の余裕をもって依頼しましょう)
  3. 石材店に納骨式の日程を連絡する
    納骨では墓石を動かす工程があるため、石材店の担当者に来てもらう必要があります。納骨式の日時が決まったら石材店にすぐ連絡しましょう。
  4. 書類を準備する
    納骨には、埋葬許可証が必要となります。霊園や墓地を利用する方は、お墓や納骨堂の使用名義人の使用許可書、印鑑も必要です。
  5. 返礼品を準備する
    納骨式(納骨法要)で参列者に渡す返礼品の準備をしましょう。納骨式の後に食事の場を設ける場合には、食事や食事処の手配もしてください。
  6. 納骨を行う
    お墓の準備ができ次第、納骨式を行います。

地方によっては葬儀当日に納骨する場合もあるので、上記のケースはあくまで一例です。納骨の日程は、お寺や石材店と相談して設定しましょう。新しくお墓を建立する際の納骨までの流れについては、以下の記事でも解説しています。

墓石に文字を彫刻する方法や、墓石彫刻にかかる費用については、以下の記事で解説しています。

霊園の種類と石材店の関係

寺院墓地のイメージ

お墓を購入して墓石を建てたら、お墓の管理はお寺や霊園管理者によって行われますが、霊園の種類によって石材店との関係は異なります。以下では代表的な例をご紹介します。

  • 寺院墓地の場合
    お寺の境内などある墓地を「寺院墓地」と言います。寺院墓地を所有する場合、その寺院の檀家になることが多いため、付き合いも長く続くことになります。墓地の管理は基本的に寺院の管理者(住職や僧侶)に依頼します。寺院墓地での墓石の手配は、そのお寺と関係のある石材店に任せることが一般的です。
  • 公営霊園の場合
    都道府県や市町村などが管理・運営を行っています。敷地の管理は、市区町村の職員や委託職員が行っている場合が多いです。お墓の建立はどの石材店に依頼してお墓を建ててもかまいません。ただし、区画の種類によってお墓の形、高さなどに制約がある場合があります。
  • 民営霊園の場合
    寺院など霊園の経営母体から委託を受けて、石材店などの民間企業が運営・管理を行っています。お墓の建立は、霊園の運営・管理を行っている石材店に依頼するのが基本です。複数の石材店が管理・運営している場合、それらの石材店の中から割り当てられます。

まとめ

石材店は、お墓の専門家であり、縁の下の力持ちです。全国には大小何万という石材店があります。地域によって人気の石種や施工の方法が異なるように、全国の石材店にもそれぞれ個性があります。大手であれば「良い石材店」というわけではありません。小さい石材店の方が、細かなことにまで親身になって相談に乗ってもらえることも多いです。

希望に沿う提案をしてくれる石材店を見つけるために、本記事で紹介したポイントを参考に十分な比較検討を行うことをおすすめします。いいお墓でもご相談を承っていますので、お悩みの方はお気軽にご相談ください。