【第12回】お墓の消費者全国実態調査(2021年)霊園・墓地・墓石選びの最新動向

樹木葬が46.5%で前回比+5pt伸長し、2年連続シェア1位
― 新型コロナウイルスにより34%が「納期の遅れ」「霊園見学の中止や延期」など影響あり ―

終活関連サービスを提供する株式会社 鎌倉新書(東京都中央区、代表取締役社長 COO 小林 史生、証券コード:6184、以下 当社)は、が運営する日本最大級のお墓の情報サイト「いいお墓」は、2021 年 1 月に「第 12回 お墓の消費者全国実態調査(2021 年)」を実施し、調査結果をまとめました。

お墓の消費者全国実態調査について

■実施の背景

当社が運営する「いいお墓」は、2003 年のサービス開始以来、80 万件以上のお墓に関するお問い合わせを承り、お客さまのお墓探しをサポートしてきました。
しかしながら、新型コロナウイルス感染拡大により、当初の計画通りにお墓探しができずに悩まれる方々のお声を承っています。

一生に一度ともいえる大切なお墓の購入に対して、お墓探しの専門家である当社ができることは、お客さまセンターやインターネットを介した質の高い情報のご提供と、ご状況に合わせたご提案です。
これらを追求することで、お墓を通じて「家族のつながり」や「心のよりどころ」をつくるお手伝いをしたいと考えています。「いいお墓」を利用し、既にお墓をご購入された方の声を届けることで、これからお墓探しを始める方の一助になりたいという思いから、本調査の発表に至りました。また、今回はトレンド観測として新型コロナウイルスに関しての設問を新設しています。

■調査概要

調査名 :第 12 回 お墓の消費者全国実態調査(2021 年)
調査対象 :2020 年 1 月~同年 12 月にお墓探しの総合情報サイト「いいお墓」経由でお墓を購入された方
調査期間 :2021 年 1 月 14 日(木)~1 月 28 日(木)
調査方法 :インターネット調査
有効回答数:490 件
※回答結果(%)は小数点第 2 位を四捨五入し、小数点第 1 位までを表示しているため、合計数値が 100%にならない場合があります。

第12回調査サマリー

1. 【定点観測】

お墓選びで最も重視した点1位は「お墓の種類」。2位の「自宅から霊園までのアクセス」に2倍の差。

お墓選びで最重視した点/1位:お墓の種類
・2年連続 樹木葬が1位。前回比+5.0ptとなり、今後もシェア拡大の見込み。

お墓選びで重要視した点/2位:自宅から霊園までのアクセス
・約6割が自宅から30分未満の霊園を選ぶ結果に。
・7割以上が車移動を想定も、東京都内在住は電車移動が顕著。

お墓選びで重要視した点/3位:金額
・一般墓の平均購入価格は169.0万円。25.0%が80-119万円で購入した結果に。
・樹木葬の平均購入価格は71.7万円。24.1%が60-79万円で購入した結果に。
・納骨堂の平均購入価格は91.3万円。36.8%が80-99万円で購入した結果に。

お墓選びで重要視した点/6位:ペットと一緒に入れる区画がある
・ペットと一緒に眠りたいと思っていた方のうち、実際に一緒に眠れるお墓を購入できた方は半数にとどまる。

2.【トレンド観測:新型コロナウイルス関連】

・購入者のうち、66.0%が「コロナ禍の購入も影響なし」と回答も、34.0%が「納期の遅れ」「霊園見学の中止や延期」など何らかの影響を受ける。

・コロナ禍のお墓探しで霊園に期待したことベスト3は「感染防止対策の徹底」、「通常通りの営業」、「感染防止対策の周知」。感染防止対策をしつつ、コロナ禍でもお墓を通じて故人を弔いたいという思いも。

・<Appendix>2019年度と比較し、お墓参りの意欲が10pt以上増進。新型コロナウイルスにより加速した葬儀の簡略化を受け、お墓が持つ「故人と家族の心のつながり」という役割に注目か。

1. 【定点観測】

お墓選びで最も重視した点は「お墓の種類」が 1 位。
2 位の「自宅から霊園までのアクセス」に約 2 倍の差。

お墓選びで最も重視したことは、2 位の「自宅から霊園までのアクセス」に約 2 倍の差をつけ、「お墓の種類」が 1 位となりました。
上位の要素はここ数年で大きな変化はなく、「お墓の種類」「自宅から霊園までのアクセス」「金額」はお墓選びの三大要素と言えます。

お墓選びで最重視した点/1 位:お墓の種類
2 年連続 樹木葬が 1 位。前回よりも 5.0pt 樹木葬が伸長し、今後も広がる見込み。

第 11 回(2019 年)では、調査開始以降、初めて樹木葬が一般墓を上回りました。第 12 回も引き続き樹木葬が 46.5%で 1 位となりました。
加えて、樹木葬と一般墓の差は第 11 回では 14.1pt でしたが、第 12 回では 19.6pt となり、その差は拡大しています。

お墓選びで重要視した点/2 位:自宅から霊園までのアクセス
約 6 割が自宅から 30 分以内の霊園を選ぶ結果に。

お墓選びで重視した点で 2 位にランクインした「自宅から霊園までのアクセス」では、移動時間が 30 分以内の方が約 6 割を占めており、平均で約 1 時間という結果となりました。
今後のお墓参りや管理を考慮し、できる限り近隣にお墓を建てたいという気持ちが強いように感じます。

7 割以上が車移動を想定も、東京都内在住は電車移動が顕著。

霊園までの移動方法は、「車」が 72.9%で主流と言えます。
一方で近年は都市部を中心に駅近の納骨堂も増加傾向にあるため、東京都内在住に限ると、「電車」が車移動に迫る移動方法となりました。

お墓選びで重要視した点/3 位:金額
一般墓の平均購入価格は 169.0 万円。25%が 80-119 万円で購入した結果に。

一般墓の平均購入価格は 169.0 万円となり、第 11 回(2019 年)から 7.2 万円低下しました。

購入費用は主に墓石代、土地利用料、管理費に区分され、これらを合算したものが総額となります。使用する石材の種類や量、地価や立地、区画の大きさなどから価格が定められています。

樹木葬や納骨堂と比較すると費用は上がりますが、一般墓のカロート(納骨室)には、平均で 5~6 体の骨壺を収容することができます。

樹木葬の平均購入価格は 71.7 万円。24.1%が 60-79 万円で購入した結果に。

樹木葬の平均購入価格は 71.7 万円となり、第 11 回(2019 年)から 2.9 万円上昇しました。

樹木葬は墓石代がかからないことが多いため、一般墓と比較すると費用を抑えられます。
納骨人数や 1 シンボルの共有人数によって価格が変動します。

納骨堂の平均購入価格は 91.3 万円。36.8%が 80-99 万円で購入した結果に。

納骨堂の平均購入価格は 91.3 万円となり、第 11 回(2019 年)から 3.6 万円上昇しました。

納骨堂は一般的に室内にあり、特に近年人気の自動搬送式納骨堂は開発時にビルを建設するなどの初期費用がかかるため、同じ永代供養墓の樹木葬と比較して維持費や管理費がかかる傾向にあります。
しかし、駅近で天候に左右されずにお墓参りができる点がメリットです。

お墓選びで重要視した点/6 位:ペットと一緒に入れる区画がある
ペットと一緒に眠りたいと思っていた方のうち、実際に一緒に眠れるお墓を購入できた方は半数にとどまる

家族の一員であるペットと同じお墓に眠りたいと考える人は増加傾向にあると予測し、第 11 回(前回)からペットとお墓について調査を開始しています。

身近にペットがいると回答した方の中で、元々ペットと一緒に眠りたいと思っていた方は 55.0%でしたが、実際にペットと一緒に眠れるお墓を購入できた方は、そのうちの半数にとどまりました。

別々のお墓に眠ることになった理由としては、「一緒に眠れる霊園が近くになかった」「同じ霊園内で眠れるお墓はあったが、同じお墓(同区画内)で眠れる霊園はなかった」「親族と意見が分かれてしまった」などが寄せられました。

2.【トレンド観測:新型コロナウイルス関連】

購入者のうち、66.0%が「コロナ禍の購入も影響なし」と回答も、34.0%が「納期の遅れ」「霊園見学の中止や延期」など何らかの影響を受ける。

昨今の新型コロナウイルス感染拡大はさまざまな業界に影響を与えています。終活業界では、いわゆる三密を避けるために小規模な葬儀が急増しました。
一方、お墓に関しては 66.0%の方が「コロナ禍(2020 年4 月以降)にお墓を購入したが、影響は受けなかった」と回答し、希望通りの購入ができています。

影響を受けた方は、「当初よりも建墓や納骨の時期が遅れた」16.6%、続いて「霊園見学を延期や中止にした」9.4%となりました。
建墓や納骨の遅れは、霊園や石材店の一時的な人員削減や、石材の国内運送や輸入状況などの事業者側の体制が要因として考えられます。一方で霊園見学の延期や中止は、外出自粛や三密回避のため、購入者側が辞退したものと推測します。

「密を避けるために屋外のお墓を検討した」「オンライン見学ができる霊園を探した」「霊園見学に行きたかったが、霊園が休業していた」「予算を引き下げた」は少数派となりました。
「その他」では「公共交通機関ではなく自家用車で見学に行った」「資料請求をし、見学する霊園は最小限にした」などが挙げられました。

コロナ禍のお墓探しで霊園に期待したことベスト 3 は「感染防止対策の徹底」、「通常通りの営業」、「感染防止対策の周知」。
感染防止対策をしつつ、コロナ禍でもお墓を通じて故人を弔いたいという思いも。

コロナ禍(2020 年 4 月~12 月)にお墓を購入した方に、霊園に期待したことを伺ったところ、1 位は66.6%で「感染防止対策の徹底」となりました。
霊園は屋外のことも多いため三密にはなりにくいかもしれませんが、担当者から説明を受けたり、多数の方が行き来する場所ですので、感染防止対策への期待は高まります。

同時に、28.0%の方は「通常通りの営業」を希望しています。お墓を購入する時期や納骨に期限はないため、新型コロナウイルスの影響でお墓の購入が遅れることに問題はありません。

しかし、お墓には故人と家族をつなぐ役割があるため、心穏やかに日常を送ることができるという側面もあります。
そのため、感染防止対策を徹底したうえで、通常通りに営業をしてほしいという期待もあるようです。

2019 年度と比較し、お墓参りの意欲が 10pt 以上増進。
お墓が持つ「故人と家族の心のつながり」という役割に注目か。

お墓参りをしている(したいと思っている)頻度を伺ったところ、「1 週間に 1 回程度」、「1 カ月に 1 回程度」と回答した方が第 11 回(2019 年)よりも増加したことがわかりました。
不安や見通しが立ちづらい昨今では、お墓が家族の心のよりどころとなり、本質的な意義が深まると考えます。

■広報担当より

新型コロナウイルス感染拡大により、さまざまな業界で変化が訪れています。
お墓に関しては、66%の方が「コロナ禍の購入も影響なし」と回答するも、34%が「納期の遅れ」、「霊園見学の中止や延期」など何らかの影響を受けていたことがわかりました。

また、前回(第 11 回)と比較して、お墓参りへの意欲が増進しています。
コロナ禍だからこそ、故人を弔いたいという気持ちが垣間見えました。今後のみ通しが立ちづらい今こそ、お墓が持つ「故人と家族の心のつながり」という役割が果たされるときかもしれません。

調査結果を定点観測すると、最も選ばれたお墓の種類は前回(第 11 回)に引き続き樹木葬が 1 位となり、その割合も+5.0pt 伸長しています。おひとりさまや核家族世帯が増加する日本において、樹木葬を含む永代供養墓の需要は今後も高まっていくと予想します。

本調査結果が、お墓の購入を検討している方々のお役に立てれば幸いです。

「いいお墓」では、お客様からのお墓に関する様々なお困りごとやお悩みについてご相談を承っております。何からしたらいいのかわからない方、専門知識を持った人の意見が聞きたい方、まずはお気軽にご相談ください。
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0120-432-221

通話料無料・年中無休(受付時間7:00~24:00)

【本件に関するお問い合わせ】

会社名株式会社 鎌倉新書
担当広報担当
所在地東京都中央区京橋2丁目 14-1 兼松ビルディング 3 階
電話番号03-6262-7185
E-Mailpr@kamakura-net.co.jp

|データ引用 申込フォーム|https://forms.gle/NQw6v9KEWr5HJS677

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