新盆・初盆とは – お盆の作法と「新盆」の2つの意味、読み方の違いなど解説

この記事はこんな方におすすめ:お盆の日程、新盆・初盆の違いや作法について知りたい方

  • 2023年の7月盆(新暦盆)の期間は7月13日(木)から7月16日(日)までの4日間です。
  • 2023年の8月盆(月遅れ盆)の期間は8月13日(日)から8月16日(水)までの4日間です。
  • 2023年の旧盆(旧暦盆)の期間は8月28日(月)から8月30日(水)までの3日間です。

新盆(初盆)とは、「忌明け後の初めてのお盆」のことを指します。地域によって「しんぼん・あらぼん・にいぼん」などと読み方が変わります。

または、「新しい暦(新暦)のお盆」を指す場合もあります。こちらは「しんぼん」と読み、「旧盆」に対する用語として使います。

新盆(初盆)とはどういったものか?何を準備したらよいのか?2つの意味がある新盆(初盆)についてどんな違いがあるのか?新盆の時期や読み方の違いなどもあわせて解説します。

初めて迎える新盆の準備や飾りつけ、服装や香典・お布施等でお困りでしたら参考にしてみてください。

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新盆(初盆)とは?

新盆(初盆)には、実は2つの意味があります。多くの場合で使うのは「忌明け後の初めてのお盆」としてですが、まずはどのような違いがあるのかを解説します。

意味①:忌明け後の初めてのお盆

新盆とは、「人が亡くなってから四十九日を過ぎた忌明け後に迎える、初めてのお盆」のこと指します。

地域によって、「しんぼん・あらぼん・にいぼん」の3つの呼び方があります。関西よりも東の地域では広く「にいぼん」、千葉や長野では「しんぼん」、北関東では「あらぼん」と呼ばれるのが一般的です。

また、西日本では新盆のことを「初盆」と言います。読み方は「はつぼん・ういぼん」の2つがあるようです。関西や中部といった地域ごとにも読み方が異なります。

離れた土地に嫁いだりすると、はじめは慣れないかもしれませんが、どの読み方でも意味は変わりません

間違いやすいので注意!
故人が亡くなって四十九日を過ぎた後にお盆が来る場合には、亡くなった年が新盆となりますが、四十九日より前にお盆が訪れる場合は、翌年のお盆が新盆となります。

意味②:新しい暦(新暦)のお盆

お盆を行う時期は、地域によって7月と8月とに分かれています。

7月のお盆を新しいお盆「新盆」といい、8月のお盆を旧のお盆「旧盆」といいます。

8月のお盆は「月遅れ盆」ということもあります。一方で、旧盆は旧暦のお盆を指すこともあり、この場合、お盆の日程は年ごとに異なります。

7月の時期にお盆を行うのは、東京を中心とした首都圏近辺や、一部の都市部であることが多いです。これらの地域では、お盆に合わせてお祭りなどの行事を開催します。お墓参りなども7月15日を中心になされます。

他の地域では、8月をお盆としているところが多いです。お盆の時期の違いはその地域の主な産業によるところもあります。

なぜそうなったのか?明治維新説と集団上京説

明治維新説

お盆の時期が地域によって異なることについては、明治維新による暦の変更があります。

日本では、明治維新前までは太陰太陽暦を使用していましたが、明治維新後にグレゴリオ暦を使用することとしました。改暦を行ったのは明治5年の12月3日で、この日を突然1月1日にしたのです。この際、改暦前後の日付に1ヵ月ほどの差がでてしまいました。

このずれのせいで、新暦の7月15日は、農繁期と重なることとなりました。農業が盛んな地域の人たちは困ってしまい、お盆の時期を1ヵ月遅らせて815日にしたのです。こうした背景から、新盆と旧盆ができたとされています。

集団上京説

こちらは戦後の集団就職をお盆の時期が2通りに分かれてしまった理由としています。

8月にお盆休みを取る企業が多い背景には、昔の「藪入り」という習慣の名残があるとされています。終戦後に集団就職で上京した人たちは、藪入りの時期(新暦の8月)に合わせて集団で帰省していました。上京していった子供たちがこれまでどおり8月に先祖と過ごせるよう、地方ではこの時期のお盆を大切にしたとも言われています。

地域によるお盆の時期
東京など首都圏の多くの地域では毎年7月の13日から16日までの4日間がお盆の期間。
その他の地域(特に西日本)では8月の13日から16日までの4日間がお盆の期間。
地域によって日にちの前後に違いはありますが、15日は必ずお盆期間に含まれます

お盆について詳しく知りたい方はこちらもご覧ください。

新盆(初盆)では何をするの?準備とお盆期間の流れ

新盆(初盆)は、故人を初めて迎えるお盆ですので、通常のお盆よりも盛大に行うのが通例です。

ここでは事前にどのような準備が必要か、精霊棚はどのように飾るのか、お盆期間はどのような流れかについて解説します。

事前準備

お寺、参列者へ連絡

新盆(初盆)法要を行う場合、早めに日程を決定してお寺と招待する方へ連絡しましょう。僧侶にとってお盆の時期は非常に忙しい時期です。読経の依頼は早めに行いましょう。

盆提灯

新盆(初盆)の盆提灯には、絵柄の入っていない白色無地の提灯を使用します。初めて帰ってくる故人の霊が迷わないよう、玄関先や軒先などのわかりやすいところに目印として吊り下げるのが一般的です。

白提灯と絵柄のついた盆提灯
新盆で使われる白提灯には、初めて迎えるお盆を清浄や無垢を表す白でお迎えするためという意味が込められています。白提灯を飾るのは1つで問題ありません。絵柄のついた盆提灯は2つが対で飾られ、いくつ飾っても問題ありません。スペースに余裕があれば、親族や友人から送られたものを飾るとよいでしょう。ただし、お住まいの地方や地域、宗派によって飾り方に決まりがあるようでしたら、そちらに従いましょう。

精霊棚、お供え物

仏壇の前には精霊棚(しょうりょうだな)を設けて、故人を迎える準備をします。飾り物やお供え物には、故人が行きと帰りに使う乗り物としての意味と、「食べる物に困らないように」といった思いが込められています。

精霊棚は仏具店などでセットで販売やレンタルを行っています。準備に不安のある場合は、セットで準備するとよいでしょう。

精霊棚(盆棚)の飾り方 ※地域や宗教によっても異なります
  • 仏壇の前に小机などを置き、真菰(まこも)や敷物を敷く
  • 仏壇から出した位牌を机の中央に安置し、線香、ろうそく、供花(キクやキキョウなど) 、盆棚の左右には提灯を飾る
  • 季節の野菜や果物、砂糖菓子、だんご、昆布、そうめんなどのお供え物、精霊馬(しょうりょううま)をお供えする

上記は簡略化した場合の一般的な例ですが、本格的にしつらえる場合は、四隅に笹竹を立てて結界を作り、竹の上部にしめ縄を張ってほおずきを吊るしたり、水の子(さいの目切りしたナスやキュウリと洗った米を混ぜ、清水の器に入れる)や、ミソハギの花を飾ったりします。

精霊馬(しょうりょうま)

キュウリとナスで作った馬と牛で、一度は見たことがあるでしょう。

馬に見立てたキュウリは、故人が馬に乗ってより早くこの世に戻って来られますように、牛に見立てたナスは、あの世にお戻りの際はどうぞゆっくりとお帰りくださいという思いが込められています。

お供え物

お供え物の定番で広く人気があるのは、お菓子や果物をはじめ、季節感のあるゼリー・羊かんなどの水菓子で、ジュースやアルコールなども常温保存ができて日持ちしますし、お盆が終わった後にみんなで分けられるため重宝します。

余裕があればお墓や仏壇はあらかじめ掃除をしておきましょう。

初日(盆の入り)

8月13日もしくは7月13日がお盆の初日となります。

初日の夕方には割り木などで迎え火を焚き、白提灯を灯して故人の霊を迎え入れます。

迎え火や白提灯には、ご先祖様の霊が迷わず辿り着けるようにとの思いが込められています。

14・15日

14日~15日にかけてはお墓参りに行き、僧侶を呼んで読経や焼香などの法要を行います。法要の際は、喪服とまではいかなくても平服を着用しましょう。僧侶にお渡しするお布施も忘れずに準備しておきます。

法要を行った後は会食がもたれることもありますが、故人が家に帰ってきているので、その間も焚いている火は消さないようにします。精霊棚のお供え物や水は毎日交換するようにしてください。

最終日(盆明け)

そして、最終日には故人を再びあの世に送り帰します。

夕方の遅い時間、送り火を焚いてお見送りします。使用した白提灯はこのときに燃やすか、お寺で供養してもらいます。地域によっては「精霊流し」や「灯籠流し」を行うところもあります。

新盆、初盆の準備と手順
新盆、初盆とは、故人が亡くなってから四十九日の忌明けを過ぎ、初めて迎えるお盆のことです。地域によって読み方も異なり、「はつぼん」や「にいぼん」「あらぼん」「しんぼん」とも呼ばれています。昔からお盆には故人や先祖の霊が帰ってくると考えられてきました。毎年7月、8月のお盆の時期は先祖の霊を祀って一緒に過ごす時期とされ、は全...

新盆(初盆)法要のよくある質問

Q.法要の服装は?

法要の際は、喪服とまではいかなくても平服を着用するのがマナーです。ここで言う平服とは、普段着ではありません。略礼服のことです。無地のスーツに白色のワイシャツ、控えめな色のネクタイ、そして黒の靴下と革靴を着用します。女性の場合も、黒を基調とした服、黒や肌色のストッキング、パンプスを着用します。

Q.香典の相場は?

地域や故人との関係などによって金額は変わりますが、3千円~1万円程度といわれています。法要後の会食に参加する場合は、5千円~1万円程度を多めに包むと良いでしょう。

Q.香典のお返しの相場は?

いただいた香典の半分から3分の1程度となります。消耗品(消え物)が好ましいとされています。

Q.お布施の相場は?

一般的には3万円~5万円とされています。通常のお盆より多めに包みます。お布施の他に、御車代として5千円~1万円程度を、僧侶が会食を辞退された場合は、御膳料として5千円~2万円程度も包みます。

新盆(初盆)法要の僧侶手配について

民営や公営の霊園にお墓があり、菩提寺がない場合、新盆(初盆)法要の僧侶手配はどのように行ったらよいのでしょうか。

初めてのことでお悩みになるかと思います。

現在お墓がある霊園の管理事務所にお問い合せをするほか、「いいお墓」の姉妹サイト「いい葬儀」でも、僧侶手配を行うお手伝い「いいお坊さん」を展開しているので、こちらをご利用されることをおすすめします。

檀家になる必要はなく、新盆(初盆)をはじめ宗派にそった各種法要について親身に相談ができます。

まとめ

お盆とは感謝と供養の気持ちをもって霊魂を迎え、送り出す期間のこと

  • 2023年の7月盆(新暦盆)の期間は7月13日(木)から7月16日(日)までの4日間です。
  • 2023年の8月盆(月遅れ盆)の期間は8月13日(日)から8月16日(水)までの4日間です。
  • 2023年の旧盆(旧暦盆)の期間は8月28日(月)から8月30日(水)までの3日間です。

新盆では、盆棚や精霊馬、供物など準備するものが多いため、早めにそろえておくと安心です。

そして、お盆は家族や親族が一同に会する絶好の機会です。この好機に、今後、お墓をどうするか家族で話し合ってみてはいかがでしょう。

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最後までお読みいただきありがとうございました。

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