京都市の市営墓地 – 風光明媚な観光名所に近い霊園/申込方法や使用料も紹介

京都市営墓地

京都市で公営の霊園・墓地をお探しの方へ、風光明媚な観光地に近い市営墓地・霊園を中心に、気になる募集区画ごとの使用料や申し込み方法などを紹介します。

京都市の公営墓地/共通する特徴

京都市が管理する公営霊園の旧名は「京都市営共葬墓地」で、平成25年に「京都市市営墓地」となりました。宗教と宗派を問わず、京都市民に墓地を提供する目的で、市内の右京区・左京区・東山区・伏見区に現在7カ所が設けられています。

 

京都市の公営墓地は、明治6年に布告された「火葬禁止令(明治8年廃止)」の際に、京都府によって墓地指定された区画で、のちに市制施行(明治22年)で京都市へと移管されました。
もともと霊園として造成された墓地ではないため、代々の利用者が自発的に開発してきたという歴史的な経緯があり、一部を除いたほとんどの墓地で駐車場やバリアフリーの面で整備が遅れています。

 

こうした成り立ちから、京都市内にある公営霊園・墓地は公共交通機関と徒歩でのお墓参りが基本となりますが、風光明媚な観光都市に所在するため、気軽にタクシーを利用しやすいなどの利点もあります。また、平成28年度に京都市で初めて墓地として造営され、供用開始されている便利な霊園もあります。
四季折々の自然景観や史跡の風情を楽しみつつ、散策を兼ねてゆっくりとお参りすれば、安らかに眠る故人の魂を身近に感じられることでしょう。

墓地利用者の新規募集

京都市の公営墓地では、平成4年度から返還された区画や新たに整備された未使用地を対象に、新規利用者の募集を行っています。
申し込みは先着順で、墓地によって申込書類を所定の受付場所まで持参する方法と、見学会に参加して直接申し込む方法があります。見学会での申し込みには住民票と印鑑が必要で、公開抽選会は後日開かれます。

 

応募資格は住民票が確認できる市内在住者で、使用許可から1年以内にコンクリートや石などの資材で区画を明示することが市の条例で定められています。
また、利用できるのは1世帯につき1区画に限られ、すでにほかの市営墓地を使用している場合や、法人名義での利用はできません。

 

募集書類の配布場所や募集期間の詳細については、全市版の「市民しんぶん」と、京都市保健福祉局生活衛生課の公式ホームページ上で事前に告知されるほか、医務衛生課でも問い合わせを受け付けています。
希望者が重複した場合は抽選となり、募集期間内であっても空き区画がなくなり次第終了しますので、利用を希望する際には募集区画の空き状況と併せて小まめにチェックしてください。

京都市の市営墓地にかかる費用

京都市が管理する墓地を利用する場合、毎年度納める「墓地管理料」は一律1,990円(1㎡あたり)と定められています。

さらに、使用許可が下りてから1回かぎり納める1区画(1平米)あたりの「墓地使用料」は、それぞれの墓地の所在地と各区画(1区画~4区画)によって異なります。
金額は8万円から100万円まで幅があり、どの区画に該当するかは市長が決定することになっています。

 

使用許可が下りたら、個別に墓石の用意が必要です。

なお、使用料は過去の募集時のもので今後変更になる可能性があります。墓地使用料の納入期限は約1カ月となっています。

《市営墓地紹介》若王子山墓地

京都市左京区の「若王子山墓地(にゃくおうじやまぼち)」は、若王子神社が鎮座する小高い丘にあります。南西には同志社ゆかりの新島襄が眠る同志社墓地もあり、紅葉の名所として有名な「永観堂」にもほど近いので、京都市バス「南禅寺・永観堂道」バス停からの徒歩30分ほどの散歩を楽しみながらのお参りもできます。使用料は8万円からです。

《市営墓地紹介》大日山墓地

地下鉄東西線「蹴上(けあげ)」駅より徒歩15分。観光名所の多い立地にあって、京都市内とは思えない静かな環境でお参りできるのが、京都市左京区の「大日山墓地(だいにちやまぼち)」です。使用料は10万円からで、敷地内の管理棟には管理人が常駐しています。国の史跡「琵琶湖疏水(びわこそすい)」を散策しながらの墓参がおすすめです。

《市営墓地紹介》地蔵山墓地

京都市東山区の「地蔵山墓地(じぞうやまぼち)」は京阪電鉄「七条(しちじょう)」駅から徒歩で約15分の小高い丘にあるため、京都市内を一望できる見晴らしのよい霊園です。使用料は30万円からで、三十三間堂(蓮華王院本堂)や女坂(豊国廟太閤坦)といった観光名所にも近いことから、タクシーを止めやすいのが利点です。

《市営墓地紹介》宝塔寺山墓地

京都市伏見区の「宝塔寺山墓地(ほうとうじやまぼち)」は、京阪電鉄「深草(ふかくさ)」駅を降りて徒歩15分のロケーションにある雰囲気のよい霊園です。緑に囲まれた広い参道は日当たりがよく、途中にスーパーもあるのでお墓参りに必要な小物を買い忘れたときにも便利です。

《市営墓地紹介》深草墓地

深草墓園の敷地内で平成28年度から供用されている「深草墓地(ふかくさぼち)」は、京都市が公営霊園として造営した唯一のバリアフリー墓地です。閑静な住宅地にある日当たりのよい墓所で、広い駐車場も完備しているため安心してお参りができます。最寄りの京阪電鉄「深草」駅から歩いても10分ほどですが、途中に坂道があるため車での利用が便利でしょう。利用料は40万円からです。

その他の京都市営墓地

住吉山墓地(すみよしやまぼち)

清水山墓地(きよみずやまぼち)

まとめ

京都市の市営墓地へのアクセスや利用料金を中心にご紹介しました。
公営霊園・墓地は、各墓地によって募集期間もまちまちです。応募要項をよく確認してから申し込み手続きをするようにしましょう。