「遺骨ダイヤモンド」という供養スタイル

2018年7月17日

故人の遺骨を小さな骨壺に納めたり、ペンダントに入れるなどして身近に置く「手元供養」の利用者が少しずつ増えています。

NPO法人手元供養協会によると、03年には492個だった関連商品の販売数は、4年後の07年には1万個を超え、2011年には2万6750個に達しています。

アクセサリータイプの手元供養には、遺骨の一部を収納する方法と、遺骨をまったく別な素材に加工する方法がみられます。
先日、火葬後の遺骨・遺灰に含まれる炭素から人工的に合成ダイヤモンドを製作する(株)アルゴダンザ・ジャパン(静岡市)の代表取締役・法月雅喜さんに話を聞きました。

気になるダイヤの製造価格は大きさによって約40~250万円ですが、よく出る価格帯は60万円代になるそうです。
また遺骨に含まれる成分によって、ダイヤは無色透明から濃いブルーまで一つ一つ違った色味が出るといいます。

どんな方がこの遺骨ダイヤモンドを買い求めているかですが、性別で言うと女性が9割を占めるのだとか。それは「ダイヤだったり、それを加工してジュエリーにするから」と思いきや、「女性は、亡くなった人が姿を変えてダイヤになるというストーリーに共感できる一方、男性は『そんなことはありえない、意味がない』と理性的に捉える傾向がある」と意外な返答でした。

男性と女性の脳の違い、考え方の違いは科学的にも証明されていますがそんなところにも理由があるようです。

またダイヤを依頼する人の傾向として、「仲の良い家族」を「突然あるいは若くして」亡くしたことがあげられるそうです。
夫を早く亡くした方、子どもを亡くした両親などはもちろん、たとえば自分の親が70歳ぐらいで死亡したとしても、今の平均寿命85歳よりは若くして亡くなったことになり、そこに含まれるといいます。

想定外の死、予期していなかった突然の別れに直面し、故人と「もっとそばにいたい」「一緒にいたい」という想いが、遺骨ダイヤモンドを求める動機になっています。

供養の方向性が異なるため、「お墓かダイヤか」という選択ではなく、お墓にも納骨をする人がほとんどとなるそうです。

ところで実際に遺骨ダイヤモンドをつくると、その当初は、なくすのが怖くて身につけることができない方が多いといいます。「大事なものは大切にしまっておきたい」。誰もがそんな風に思うのではないでしょうか。

けれど、そんな人も次第に毎日平気で身につけることができるようになるそうです。なかには、少数ながらダイヤをなくしてしまう人もいるのだとか。

故人への想いが詰まったダイヤをなぜ?と尋ねてみると、「大切な人の死を受け止めることができて、その人と繋がっているという実感が持てたときダイヤの持つ意味が変化するのでは」と法月社長。

ダイヤをなくすことは持ち主にとっては決して悪いことではなく、故人との別れにおいて苦しい時期を乗り越えられたというサインのようなものと合点しました。

アルゴダンザ・ジャパン
http://www.algordanza.co.jp/