共同墓地(集落墓地、部落墓地)とは

2018年3月25日

共同墓地とは、村落など地域の共同体によって使用、管理・運営されていた墓地のことをいいます。集落墓地、部落墓地、村墓地、みなし墓地などと呼ばれることもあります。それぞれの地域での生活に根差した、ある意味、自然発生的な墓地といえそうです。

しかし、近年では合祀墓、合葬墓と呼ばれるように、共同で入る(納骨する)という意味でつかわれる場面も見られるようになりました。

共同墓地には、大きく2つの意味があります。ひとつは使用者たち地域の人たちで管理・運営する墓地です。一方、もうひとつの共同墓地はひとつのお墓に複数の家庭の人たちが共同で入るというものです。

・同じ共同墓地といわれる墓地でも、まったく違うお墓があります。

・墓埋法が制定される以前からあった共同墓地は、みなし墓地とも呼ばれます。

・合祀墓、合葬墓などを共同墓地、共同墓と呼ぶこともあります。

地域の人々が共同で管理・運営する共同墓地

墓地の使用者や地域のコミュニティーなどで管理・運営している墓地のことを共同墓地といいます。

それぞれの地域で暮らす人たちが共同で使用する墓地として利用されていたもので、集落墓地、部落墓地、村墓地などと呼ばれることもあります。

また、昭和23年に「墓地、埋葬等に関する法律」(墓埋法)が制定される以前から墓地としてあった墓地は、みなし墓地と呼ばれることもあります。

墓埋法の第二十六条にこの法律施行の際現に従前の命令の規定により都道府県知事の許可をうけて墓地、納骨堂又は火葬場を経営している者は、この法律の規定により、それぞれ、その許可をうけたものとみなす」とあります。

法律では行政の許可がないと造れない墓地ですが、それ以前からあった墓地は、墓地と“みなす(同等のものとする)”ということから、この呼称が生まれました。ひとつの墓地の規模もそれぞれの共同墓地によって異なります。

地域の生活に密着した墓地だけあって、住宅から近いところにある共同墓地も多いようです。

ひとつのお墓に共同で納骨する共同墓地

一方で、ひとつのお墓にいくつもの遺骨を納めることができるお墓のことを、共同墓地ということもあります。いわゆる合祀墓、合葬墓と呼ばれるものなどで、共同墓と呼ばれることもあります。

納骨する(申し込む)お墓が同じということからコミュニティーが生まれることもあれば、仲の良い人たちで、共同でお墓を造るという場合もあります。

納骨の方法も骨壺に入れて個別に納骨するものから、骨壺から出して複数の遺骨を一緒に納骨するもの。一定期間は個別に納骨し期限がきたら合祀するなど、納骨の方法はさまざまです。

共同墓地の管理者

地域で管理・運営する共同墓地については、自治体の墓地とされていることが多くあります。これは、墓埋法が制定されたときに、みなし墓地とされた共同墓地が、行政の管理下になったためです。

ただし、これらの墓地に関しては、名義上は公営墓地として登録されていますが、実際の管理運営についてはそれぞれの地域の住民や使用者で、共同で行っている場合が多いようです。

次に、合祀墓、合葬墓としての共同墓地は、それぞれのお墓がある霊園や墓地、寺院などです。

一緒のお墓に入ることを前提で集まった人たちで作ったコミュニティーなどでは、その団体がルールを作って運営していくこともあります。

共同墓地の使用料と管理料

・地域で管理する共同墓地は使用料、管理料が条例などに記載されている場合もあります。

・いずれの共同墓地も、使用料、管理料はそれぞれの墓地や契約内容によって異なります。

地域の共同墓地の使用料と管理料

地域で管理・運営する共同墓地の使用料は、それぞれの墓地によってまちまちです。使用料と同様、管理料も一括で支払うというケースもあるようです。

もともとその地にあった墓地のため、霊園・墓地開発や使用者の募集のための宣伝広告などの費用がかかっていないということもあってか、全体的にはそれほど高額ではないという印象です。各自治体の条例などに記載されている場合もあれば、なかなか管理者が特定できず、わかりにくいということもあります。

また、現在募集をしていないところも数多くあるほか、場所によって利用できる人の条件などもあるようです。

管理料も、使用料と同様、それぞれの共同墓地によって異なります。草刈りや清掃など、使用者が自主的に整備をしたり、管理料を徴収していないところもあるようです。

ただし、少子高齢化が進む中で、地域の共同体で墓地を管理するのが難しくなっている共同墓地もあるようです。

合祀墓、合葬墓としての共同墓地の使用料と管理料

こちらも共同墓がある、それぞれの墓地や遺骨の保管方法、契約の内容によって、使用料・管理料はさまざまです。特にお墓の使用料などはその墓地がある立地にも大きく影響されますので一概には言えません。さらに納骨方法に関していえば、個別に納骨されている期間が長い方が、費用が高くなる傾向はあります。

また、一般的なお墓と異なり、個別にお墓を建立することはないので、墓石代はかかりません。その分、全体で見れば費用を安く抑えることができるといえるかもしれません。

共同墓地で継承者がいなくなったら?

地域の共同墓地で承継者がいなくなったら

地域の共同墓地で承継者がいなくなった場合、その墓地の管理・運営についてはそれぞれの共同墓地によって異なります。その区画の使用者が不在となった場合には、縁故者などに1年以内に申し出るよう官報に掲載、さらにお墓の見えやすい位置に立札を設置し1年間掲示した上で、改葬の手続きが行われます。

近年では墓じまいされた区画や、承継者が不在となった区画を整理。きれいにした上で新たに使用者の募集を行う共同墓地もあるようです。

合祀墓、合葬墓としての共同墓地で承継者がいなくなったら

一方、合祀墓、合葬墓としての共同墓地では、ある意味、承継者がいなくなることを予想してサービスが作られています。合祀された後には、墓地の管理者によって永代供養が行われるケースが多いのが特徴です。中には子どもに負担をかけたくないという理由で、承継者(継承者)がいる場合でも、自ら共同墓地に事前申し込みする人もいます。

共同墓地を選ぶ際に気を付けること

地域の共同墓地を選ぶ際に気を付けること

共同墓地の周囲は手入れされているか

大切な遺骨を納めている場所ですから、きれいなところに納めてあげたいですよね。しかし、地域の共同墓地では管理する人々も高齢化が進み、思うように維持・管理ができていない場合もないとはいえません。募集のある共同墓地では、実際に見に行って、整備がどこまでされているのかしっかり見極めることも大切です。

合祀墓、合葬墓としての共同墓地を選ぶ際に気を付けること

管理費がかからないけど、会員費として掛かることも

合祀墓、合葬墓としての共同墓地の中には、新しいコミュニティーを育てるためにも、仲間同士での交流が求めるところもあります。この際に会員組織などが作られると、会費が発生することもあります。また、そもそも他の人と一緒のお墓に入ることに抵抗がある人には、こうした共同墓地には不向きかもしれません。

自分の目で見て、体感することが大切

今回は、共同墓地を選ぶ上で気をつけるべきポイントを紹介しました。

どちらの共同墓地でも同じですが、一番確かなのは気になる共同墓地には実際に足を運び、自分の目で見てみることが大切です。

昔とは違い、さまざまな選択肢が用意されている時代です。今後の家族の形、維持していくだけのお金のことについてもしっかり考えて選びましょう。

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