お墓の管理主体の種類と墓地・霊園3つのタイプ

2018年3月24日

霊園・墓地は、その管理・運営主体によって3つの種類があり、それぞれ特徴があります。その違いを頭に入れておけば、自分たちに合ったスムーズな選択につながります。3つのタイプについて、そしてそのメリット・デメリットについてみていきましょう。

霊園・墓地は、その利用目的から公益性や永続性が求められます。そのため、法律上経営できるのは、1.都道府県や市町村などの地方自治体、2.寺院などの宗教法人、3.公益法人のみとなっています。

それら経営主体と運営方法などから、墓地・霊園は次の3つのタイプに分類されます。

1.「公営霊園」:自治体が運営
2.「寺院墓地」:宗教法人(寺院)が境内で運営
3.「民営霊園」:宗教法人(寺院)が運営 または公益法人が運営

公営霊園とは?メリット・デメリットは

都道府県や市町村などの自治体が管理・運営される墓地です。そのため経営に関して安心感が持てることが最大のメリットといえるでしょう。

・公営霊園は宗教的な条件はありません。

・石材店は自由に選べますが、お墓の形には制限がある場合もあります。

・申し込みには制約が設けられているのが一般的です。

公営霊園のメリット

公営霊園は、公的機関が運営するため、使用するにあたって宗教的な条件はありません。

住民のための施設という位置づけから、費用に関しては、永代使用料や管理費が低めに設定されていることが多くなります。石材店は自由に選ぶことができますが、墓石の形状について制限が設けられていることもあります。

公営霊園のデメリット

ただ申し込み資格として、「霊園を所有する自治体に居住していること」「すでに手元に遺骨があること」などの制約が設けられています(条件は各自治体によって異なります)。

また募集は年1回、または空きが出なければ募集自体がされなかったり、自治体によっては募集数が少ないこともあります。

基本的に、申し込みが多ければ抽選となり、人気がある都市部の公営霊園などでは当選が難しい場合もあります。

公営霊園を希望する場合は、地元の自治体に募集の有無や申し込み条件について問い合わせてみます。

寺院墓地とは?メリット・デメリットは

「寺院墓地」はお寺の境内にあり、寺院(宗教法人)が管理・運営する墓地です。

・寺院墓地でお墓に入るには原則的に檀家になる必要があります。

・日頃からお寺で故人のための回向をしてもらえます。

・ほとんどの場合、各寺院によって石材店が決まっています。

管理・運営主体がお寺ですから、おのずと宗教面では制約があります。まず、寺院墓地でお墓を購入する場合は原則、そのお寺の檀家になることが求められます。宗旨・宗派が問われますし、法要などもお寺の宗派のやり方となります。

最初に入檀家支納金(檀家になるための費用)を納めることもあります。また檀家としてお寺の経営を支えるメンバーとなり、ときには寄附金が求められることもあります。また法要の度ごとにお布施を渡すなど、購入後の費用がかかります。

ただ、祖先や故人に対し、日頃から回向(お寺による供養)が行われるという安心感があります。そして法事・法要の際は、お墓と隣接したお寺で行えるため便利です。

寺院の運営方針、立地、使用する区画などによっても異なりますが、永代使用料や管理料は高めで、墓石を建立する石材店も決まっていることがほとんどです。

民営霊園のメリット・デメリット

財団法人・社団法人などの公益法人が経営主体となる霊園も一部見られますが、「民営霊園」のほとんどは、寺院などの宗教法人が境内以外の場所に開設する霊園です。

・宗教的な制約は設けられないことがほとんどです。

・墓石建立は、決められた石材店のみに限定されています。

・霊園内の施設が充実しているところが多いです。

宗教法人が経営主体であっても、民営霊園の場合、寺院墓地のように宗教的な制約は設けられないことがほとんどです。ただ霊園の開発や運営・管理の面では民間企業と連携して行われることが多く、価格においては公営霊園より割高となる傾向があります。

購入は早い者順(申し込み順)ですが、公営霊園よりは区画が取得しやすいといえます。

また寺院墓地と同じく、墓石建立は、決められた石材店のみに限定されます。

昨今、購入者は霊園の雰囲気や環境を重視する傾向がみられます。そのため各民営霊園では、休憩室・通路などの整備はもちろん、法要が行える斎場を併設するところもみられます。また、たとえば植栽を充実させたり、芝生を植えて洋風の墓石が合うような環境作りをしたりといった工夫をするようになっています。

その規模や立地、価格、環境などの面から、好みで選択できることになります。

共同墓地とは

「子どもの頃、実家から近い山の中にお墓参りに行ったけど、そこにはお寺もなかったし、管理事務所もなかったはずだけど」。畑の中や山麓、道路沿いなどに見られるそうした墓地は、共同墓地かもしれません。

・地域の住民が共同で利用する墓地を共同墓地といいます。

・新しく共同墓地を勝手に造ることはできません。

共同墓地とは、地域の住民が共同で利用する墓地のことです。「村落共同墓地」「村墓地」などと呼ばれることもあります。

共同墓地のほとんどは、現在のお墓に関する法律「墓地、埋葬等に関する法律」(1948年)の施行前からあった墓地です。そのため、上記3つの墓地・霊園とは異なりますが、施行前に許可を受けて経営していた墓地は、それぞれ許可をうけたものとみなす(第二六条)の決まりがあり、いわゆる「みなし墓地」となっています。

以前からあった墓地を排除することなく、そのまま使用できるようにしたわけです。

なお、現在ではもちろん共同墓地を勝手に造ることはできません。法律の規制に則ることが前提となりますが、許可する自治体はごく限られているため新設されることはほとんどなく、募集の数は少なくなっています。

共同墓地の使用者は地域の人に限定されますが、最も良い点は、お参りが便利ということです。また、開発費や宣伝費に費用がかからないため、永代使用料や管理料はかなり低く抑えられています

そしてお寺との関わりがないため、宗旨宗派が問われることがありません。

共同墓地は、その地域の住民が共同で管理・運営する墓地です。実際の自主運営の状況はさまざまです。

最も大事なのは「墓地の所有権が誰にあるのか」「それぞれの墓地区画はどのように決められているか」という点ですが、なかには、それらがあいまいなところもあります。

通路や水道など、墓地の共有部分がきちんと使えるのか、地震などの災害で被害を受けた場合の修理はどうなるかなども確認ポイントです。

共同墓地を探す場合は、地元の役所か、地域の人に尋ねます。

まとめ

墓地・霊園はその経営主体と運営方法によって大きく3つのタイプかあります。宗教面からいえば、お寺の境内や隣接地にある「寺院墓地」は、原則、檀家になることが条件となります。一方、自治体が運営する「公営霊園」や寺院が民間と提携して開設する「民営霊園」は宗旨宗派を問われることは少なくなります。

「公営霊園」は募集数が少なく、申込数が多ければ抽選となります。また「遺骨がすでに手元にある」など申込み条件もあります。「民営霊園」はそれぞれ造りに特徴がみられ、空きがあればいつでも契約できます。また、これら3つのタイプには属さない「共同墓地」は地域住民が自主運営する墓地です。費用は抑えられますが、募集数は少なく、運営状況はまちまちです。

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