お墓には家紋を入れるべき?お墓と家紋の関係、家紋がわからない時の対処法

2018年6月14日

家紋とは、その家の歴史を表すシンボルマークのことで、お墓や紋付袴などによく見られます。なんとなく先祖代々の大事なものであるというイメージですが、そもそも家紋とは何なのでしょうか。また、お墓を建てる時にはデザインや好みの問題があったとしても、必ず家紋を入れなくてはならないのでしょうか。お墓と家紋の関係性と歴史について解説します。

 

家紋とは?

 

家紋とは、その家に昔から伝わる紋章のことで、分かりやすくいえば企業などのロゴマークと同じ役割のものです。時代劇などでよく目にする徳川家の三つ葉葵はとても有名な家紋の一つですが、昔は威厳や高い身分を示すためのものとして使われていました。

しかし明治時代に紋付袴が庶民の間でも普及しはじめたことで、当時の庶民は自由に家の家紋を決めるようになりました。そのため、明治以降はどの家にも家紋が存在しています。

 

家紋にはどのくらい種類があるの?

 

家紋は家の名前、つまり苗字ごとに違うものがあるとされており、2018年現在で確認されているのは約2万種類といわれています。正確な数字は分かっていませんが、とてもバリエーションに富んだものであることは明白です。デザインもシンプルなものから2つの形を組み合わせたものなど実にさまざまであるため、まさにその家のシンボルマークといえます。

 

似ている家紋があるのはなぜ?

 

お墓などを見ていると、あちらの家紋とこちらの家紋がよく似ているという場合があります。先にも述べた通り、家紋はその家に古くから伝わるシンボルマークです。そのシンボルにはさまざまな意味が込められていますが、多くは家の歴史が関係していることが多いです。

まだ家紋が庶民の暮らしとは関係のない時代、戦などで手柄を立てた部下に、家紋を授けることがありました。日本のパスポートには菊の紋章がありますが、あれは皇族、つまり天皇家の家紋です。その天皇家の象徴である菊の家紋は、豊臣秀吉など功績をあげた人物に授与されることも少なくありませんでした。そしてその家紋をさらに自分の部下へ、というように、家紋は譲渡できるものでした。そのため、同じ家紋を使用している屋号には歴史的な関係性がある場合があります。

また、描きやすい家紋は使いやすいため、デザインが似てしまうといった単純な理由もあるようです。

 

お墓に家紋は絶対に必要?

 

では、お墓を建てる時には必ず家紋を入れなくてはならないのでしょうか?

結論から言いますと、家紋を入れるかどうかは、お墓を建てる人が自由に決めることができます。家紋は、絶対にお墓に必要なわけではありません。

近年では、昔ながらの古風なお墓もあれば洋風のお墓、またデザイン性に富んだ個性的なお墓など、実に多種多様なお墓が存在しています。デザインや好みに合わせて、家紋の有無を決めても構いません。

先祖代々のお墓の多くに家紋が入っているのは、先に述べた通り明治以降の家紋の歴史によるものです。その根底には、大きな要因として「国」や「政府」といった大きな集団よりも、「個」を重視する文化に移行したことがあると考えられています。お墓に対する意識も「寺」に属しているという考え方から、「個の家」であるという考え方になったために、家紋を彫る文化が普及したのではないかと考えられています。しかし「家紋を必ず彫らなくてはいけない」といったルールはありません。

 

家紋が分からない時はどうしたらいいの?

 

お墓に家紋を入れたいけれど、我が家の家紋が分からないという場合はどうすればいいのでしょうか。

インターネット上には苗字から家紋の検索ができるウェブサイトが多く存在しますが、先述の通り家紋の種類は現在採取されているだけでも2万通りと膨大な数です。その中から自身の家の正しい家紋を見つけることは難しいといえるでしょう。

そこでまず注目すべきは、身近なところです。仏壇や紋付袴、礼服などには家紋が入っていることが多々あるため、一度探してみてください。案外身近なところで見つかることも多いようです。

もし家のどこにも家紋が入ったものが見つからない場合、戸籍を辿っていくという方法もあります。ご先祖様の名前や住所などの情報を元に、親せきの方に聞くこともできます。

それでも分からない場合は、新しく独自の家紋を作っても大丈夫です。家紋には法律やルールがないので、自分好みの家紋をデザインして使われている方もいるそうです。

 

まとめ

 

家紋をお墓に入れるかどうかは、自由に決めていただいて構いません。かつては身分や威厳の誇示に使われていた家紋ですが、身分制度がなくなり、所属先よりも個人が重要視される現代では家紋はあまり意味がないようです。

しかし、家紋はご先祖様から続く命の歴史のシンボルでもあります。お墓のデザインや家紋などについてお悩みの場合は、ぜひ一度お問い合わせください。

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