お盆とは?意外と知らない成り立ちと作法

2018年4月25日

お盆とは、亡くなった方やご先祖様の霊魂を供養する期間のことです。
この時期には浄土にいる霊魂が、生前過ごしていた地上に帰ってくるといわれています。
では、どのように霊魂をお迎え・供養をすればよいのか、お盆の成り立ちや作法、過ごし方などについて紹介していきます。

正式には「盂蘭盆(うらぼん)」や「盂蘭盆会(うらぼんえ)」といい、これはインドの言葉である「ウラバンナ(逆さ吊り)」を漢字に置き換えたものという説が一般的です。
また一方では、イランなどアラブの地域で死者を祀る行事が中国に伝わり、収穫祭とあいまって日本に伝わったという説もあります。

日本に伝わった後も、お盆は神道や農耕儀礼、ご先祖様をお祀りする習慣などさまざまな要素が融合されて、現在の形に発展しました。そのため地域や家庭の宗教で違いがあり、お盆の準備はそれぞれの地域や家庭の宗教に伝わる方法で行う必要があります。

お盆のはじまり

お盆の歴史は古く、日本書紀によると、初めて行われたのは飛鳥時代だとされています。
推古天皇が初めてのお盆の法要を行い、その後聖武天皇の時代に宮中でお盆の行事を行うようになったといわれています。その後は、主に武家や貴族などの上層階級に広がりましたが、江戸時代に入って、一般庶民にも普及しました。

日本の仏教とお盆の関係

日本の仏教では、お盆はお釈迦様の弟子である目連が、餓鬼道に落ちて苦しんでいる母親の魂を救うために、修行を終えた僧たちを供養したことがはじまりだといわれています。
このときお釈迦様は、僧たちが修行を終える7月15日に、仏や僧など大勢の人を供養することで、その功徳によりにより多くのご先祖が救われました。
生きている人も、幸福を得ると説き、それが現在のお盆につながっています。

3つあるお盆の時期

お盆の時期は地域によっても異なります。新暦のお盆、月遅れ盆、そして旧暦のお盆の3つにわかれます。
新暦のお盆とはカレンダーの7月15日を中日に、7月13日から16日までの期間です。
月遅れ盆というのは、ひと月遅れのお盆で、8月15日を中日に、8月13日から16日のお盆です。ちょうどお盆休みの時期で、この時期に合わせて帰省がする人も多いのではないでしょうか。
そして最後が旧暦のお盆です。
こちらは旧暦の7月15日を中日にしたお盆で、その年によって日にちが異なります。

これらは明治時代になって暦が変わったときにそのずれによって生まれた、ある意味新しいお盆です。

なお、期間は4日間で、13日が盆の入り(迎え盆)、16日が盆明け(送り盆)とされており、中日の14日や15日に法要など供養の儀式が行われるのが一般的ですが、こちらも地域によって違いがあるようです。

お盆にすること

時期や習慣にはそれぞれ伝統の違いがありますが、準備や過ごし方は主に次のようなことがあげられます。

・精霊棚または盆棚を用意する
・なすときゅうりで精霊馬(しょうりょううま)をつくる
・お墓や仏壇をきれいにしてお供え物やお飾りをする
・迎え火を焚いて霊魂を迎える
・精霊棚には欠かさずにお供え物をおく
・送り火を焚いて霊魂を送る

先祖とお盆

はじめにもふれたように、お盆の時期は亡くなった方やご先祖様の霊魂が浄土から帰ってくるので、迎え盆にはその霊魂をお迎えし、送り盆でお送りするのが一般的です。

霊魂をお迎えすることを「精霊迎え」といい、ご先祖様の霊魂が迷わずに帰ってくることができるよう、13日の夕方頃に玄関先で迎え火を焚きます。
この火を目印にして、精霊馬に乗ってご先祖様が帰ってくると考えられています。

お盆中に一緒に過ごしたご先祖様の霊魂を浄土にお送りすることを「精霊送り」といい、16日の夕方頃に送り火を焚いてお送りします。
精霊送りは各地でさまざまな行事にもなっており、精霊流しや大文字焼きなどもそのひとつです。
ただ、現代では住宅事情などにより伝統的な迎え火、送り火のように実際に火を焚くことが難しい場合があります。

宗教によっては、迎え火や送り火が必要ないとされていることあるようです。
その場合は、提灯が代わりにその役割を果たすので、盆提灯を灯すとよいでしょう。

なぜお盆にお墓参りをするの?

お墓がある方の多くは、お盆にはお墓参りをすると思います。
しかしお盆期間中はご先祖様の霊魂は家に帰っているはずなのに、なぜお墓にお参りに行くのでしょうか。

先祖とお墓

昔からご先祖様は、いつもわたしたちを見守り導いてくれる存在として、敬意をもって大切に扱うべきだとされてきました。

お墓はご先祖様が眠っている場所でもあり、魂をお祀りするためのものです。
したがって、お墓に足を運んで手を合わせることは、ご先祖様を供養するための大切な方法のひとつです。
お墓に足を運ぶことによって、ご先祖様との結びつきを再確認できる機会でもあります。

お盆とお墓

もともとお盆のお墓参りには、亡くなった方やご先祖様の霊魂を迎えに行き、一緒に帰って数日を共に過ごしたあと、送り届けるという風習がありました。

したがって、本来ならば2回お参りをすることがよいとされていましたが、お墓が遠いなどの理由から難しい場合が多くなっています。

しかし、お墓はご先祖様をお祀りする尊い存在なので、本来のしきたりにこだわらず、感謝と供養の気持ちを込めてお供え物をし、手を合わせることが大切です。
またお墓は浄土と現世の玄関口の役割があるともいわれているので、きれいに磨くことでご先祖様の霊魂を気持ちよく迎え、送ることができると考えられています。

まとめ

お盆は亡くなった方やご先祖様の霊魂が家に帰ってくることのできる、年に一回の行事です。
習慣や時期、飾りつけのしかたなどは地域や家庭によって違いがありますが、感謝の気持ちをもって心を込めて供養を行うことが重要です。
意味や役割をしっかり理解したうえで、お盆を迎えることは、より良い供養につながるのではないでしょうか。

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投稿者: いいお墓

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