横須賀市営公園墓地は、横須賀が運営・管理を行う市営霊園のひとつです。
令和4年(2022年)、15年ぶりに横須賀市営公園墓地の使用者募集が行われます。
市営霊園にお墓を建てるためには、使用者募集に応募し、当選する必要があります。しかし、市営霊園はとても人気があり募集倍率は非常に高くなっています。
本記事では、横須賀市営公園墓地の霊園情報と令和4年度の募集区画と価格、申込要件。横須賀市営公園墓地の応募の流れについて解説します。また、抽選に当たった場合と外れてしまった場合のその後の流れについてもご紹介します。横須賀市営の墓地を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
横須賀市営公園墓地はどんな墓地?
横須賀市営公園墓地は、昭和55年(1977年)に開設された、横須賀市が運営する公園墓地です。墓所数は約2万5,000区画、公園墓地の管理面積は55.5ヘクタールと、かなりの規模があります。宗教不問のため、どなたでもお墓を建てることが可能です。
園内にはさまざまな植物が植えられており、四季折々の花を咲かせます。秋頃の紅葉も見事ですよ。敷地内には広い芝生広場や噴水があり、晴れた日には家族連れで賑わいます。ジョギングや犬の散歩をする方もいらっしゃるため、墓地としてだけでなく、公園として活用している地元住民も多いようです。
園入り口付近には公園墓地事務所が、園の中心あたりには休憩所があります。休憩所内には、ソファや机、トイレや自動販売機などが完備されており、自由に利用することが可能です。法要等に使用できる和室もこの休憩所内にありますが、こちらは有料・事前予約制なので、ご注意ください。予約は、利用日の6ヶ月前から行っています。
横須賀市営公園墓地の基本情報
所在地 | 神奈川県横須賀市大矢部6-1033 |
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交通アクセス | 【電車・バスをご利用の方】 ▼JR横須賀線「横須賀駅」よりバス 須2・須3・須4・須5・須6・須7系統バスで約25分 「衣笠城址」下車 徒歩約20分 ▼JR横須賀線「久里浜駅」よりバス 久13系統バス「佐原橋」下車 徒歩約20分 または久14・久15・久16系統バス「大矢部3丁目」下車 徒歩約10分 ▼京浜急行線「北久里浜駅」よりバス 久14・久15・久16系統バスで約6分、「大矢部3丁目」下車 徒歩約10分 【車をご利用の方】 ▼横浜・横須賀道路衣笠ICから約1.5km衣笠ICを降り佐原方面に進み、公園墓地入口の信号右折、道なりに約300m ▼横浜・横須賀道路佐原ICから約2km 佐原ICを降り左折、佐原の十字路を左折、衣笠城址方面へ進み、公園墓地入口の信号を左折、道なりに約300m |
開門時間/休園日 | ▼公園墓地管理事務所の休務日 年末年始(12月29日から1月3日) ▼管理事務所窓口の開所時間 8:00~17:00 ▼公園墓地の門の開門時間 歩行者用:5:00~20:00 車両用:8:00~17:00 ※春・秋のお彼岸・7月、8月のお盆の時期は、8:00~18:00 ▼西側臨時門の開門時間 車両専用門:8:00~17:00 ※開放期間は下記 ・春のお彼岸(春分の日をはさんだ前後3日間) ・新暦盆(毎年7月13日~7月16日) ・旧暦盆(毎年8月13日~8月16日) ・秋のお彼岸(秋分の日をはさんだ前後3日間) ・年末(毎年12月29日~12月31日) 歩行者専用門:5:00~20:00 ※1年を通して開放 |
横須賀市営公園墓地へのアクセス
横須賀市営公園墓地は、電車の駅から少し離れた場所にあります。徒歩の場合は、京浜急行線の「横須賀中央駅」「北久里浜駅」、JRの「久里浜駅」「衣笠駅」いずれかで下車し、バスを利用して向かいましょう。
正門の最寄りバス停は、「大矢部3丁目」「衣笠城址」、西側臨時門の最寄りバス停は、「金子」です。
園内には、13ヶ所・計360台分の駐車場が完備されているため、車でお墓参りに行く方も多いようです。通常時、そこまで混むことはありませんが、お彼岸やお盆などのお墓参りシーズンには、近隣に渋滞ができるほど混雑する場合もあります。車で向かう際は、時期に注意した方がいいでしょう。
横須賀市営公園墓地にある区画の種類
横須賀市営公園墓地には、4種類の区画があります。エリアによって建設できるお墓の種類が異なったり、墓石自体が不要だったりするため、確認しておきましょう。
普通墓地
7,274区画ある、普通墓地エリア。1区画4㎡です。お寺の敷地内にあるような印象のエリアで、背の高い和型墓石が多く見られます。
墓碑の高さは、縁石下方部の天端より180cm以内と定められており、墓誌・塔婆立て・灯ろうなどの設置も可能です。
芝生墓地
園内でもっとも多い、1万7,726区画の芝生墓地エリア。普通墓地と同じく、サイズは1区画4㎡です。墓碑の高さは、納骨施設の表面より70cm以内と定められているため、必然的に一般的な和型墓石は建設できません。
墓誌や卒塔婆立てなども設置不可となっています。そのため、芝生墓地に建設されている墓石のほとんどが洋型墓石で、まれにデザイン墓石が見受けられる程度です。
合葬墓
全300区画ある合葬墓、1納骨区画あたり、0.06㎡となっています。
合葬墓とは、見知らぬ方のお骨と共同で埋葬する墓地のこと。墓石を設置する必要がなく、年間管理料も普通墓地や芝生墓地よりも安価なため、近年は墓じまいとして利用する方も多いようです。
期限後合祀型合葬墓
平成27年に整備された、期限後合祀型合葬墓。基本的には合葬墓と同じ扱いですが、「期限後」と付いているのが、特殊な部分です。この期限とは、横須賀市の場合20年のこと。使用許可日から20年たったら遺骨を合祀室に移し、永代にわたって共同埋蔵してもらえるシステムです。
費用は最初に支払う墓地使用料のみで、年間管理料がかからないのも他と異なる点。少子高齢化や核家族化が進んだ現代に生まれた、新しい供養方法といえるでしょう。
横須賀市営公園墓地の募集区画と価格
令和4年度(2022年度)の横須賀市営公園墓地の募集区画は、芝生墓地(募集数は320区画)、普通墓地(募集数は250区画)、合葬墓(募集数は60区画)です。詳細は下記をご覧ください。
芝生墓地
- 使用期限:永年
- 承継要否:要
- 募集数:320区画
- 使用料:865,000円
- 年間管理料:7,700円
普通墓地
- 使用期限:永年
- 承継要否:要
- 募集数:250区画
- 使用料:865,000円
- 年間管理料:7,700円
合葬墓
- 使用期限:永年
- 承継要否:要
- 募集数:60区画
- 使用料:100,000円
- 年間管理料:650円
【申込資格要件】
- 申込者は、6か月以上横須賀市にお住まいの方(令和4年5月1日以前に横須賀市に住民登録をされている方)で、以後引き続き横須賀市に住民登録されていること
※使用許可日前に市外へ転出された方は申込できません - 横須賀市市営墓地の使用権を有していないこと(重複使用不可)
※その他諸注意事項があります。
横須賀市営公園墓地の前回の募集区画
前回の募集は令和2年度に期限後合祀型合葬墓のみ行われました。
※平成30年度の料金です。
種別 | 使用料 | 管理料 |
---|---|---|
遺骨保持1体分用 | 97,000円 | 不要 |
遺骨保持2体分用 | 194,000円 | 不要 |
生前1体分用 | 97,000円 | 不要 |
生前2体分用 | 194,000円 | 不要 |
期限後合祀型合葬墓は、墓地使用料に管理料が含まれているため、年間の管理料が一切かからないところが大きなポイントです。
前回の申し込み資格は、以下の通りです。
- 横須賀市に、6ヶ月以上住民登録をしていること
- 使用予定者、あるいは埋蔵する遺骨は、申請者か、申請者の近しい親族であること
- 遺骨保持枠で申し込みの場合、遺骨の埋葬経験がなく、所持しているか、あるいは寺院等に預けているかであること
- 重複使用不可のため、横須賀市営公園墓地内の使用権を所持していないこと
横須賀市営公園墓地の申し込み手続きの流れ
申込期間
令和4年11月1日(火曜日)~令和4年11月30日(水曜日)【期間内必着】
申し込み方法
申し込みは、「募集のしおり」に含まれる専用封筒・申込書・はがきによる郵送での申し込みとなります。持参やメールなどでの申し込みは受け付けていません。
「募集のしおり」は、令和4年10月3日(月曜日)から、市役所本庁舎、行政センター、役所屋、墓地管理事務所で配布しています。
抽選会
抽選会は、令和5年1月13日(金曜日)に実施(公開予定)。申込区分ごとに抽選を実施し、あらかじめ設定した区画が割り当てられます。
抽選について
- 募集数を申込者数が超えた場合、抽選により当選者が決定されます。
- 抽選は申込区分ごとに実施されます。
- 抽選結果は申込者全員に通知されます。
- 申込者数が募集数に満たない場合は全員が当選となります。その場合、使用区画を決定するための抽選が実施されます。
- 落選した人は全員補欠者となります。
- 補欠者には抽選時に順位が付けられ、区画に空きが出た場合にお知らせがなされます。
使用許可日
使用許可日は、令和5年4月1日(土曜日)です。許可書が手元に届き次第、手続き等を行うことができます。
横須賀市営公園墓地の抽選に当たったら?/お墓を建てるまでに必要なこと
横須賀市営公園墓地の抽選に当たったらお墓さがしが完了ではありません。使用者募集の当選は、あくまで墓地使用の権利を得ただけです。
一般埋蔵施設であれば整地工事・囲障の設置・墓碑の設置、芝生埋蔵施設であれば墓碑の設置などが必要となってきます。設置には詳細なルールが決められておりますので注意が必要です。
では、使用許可証が交付が交付されたらどのようにお墓を建てたらよいでしょうか?
石材店に建立を依頼する
お墓を建てるためには石材店を探して、建立をお願いする必要があります。公営霊園には指定された石材店がないため、自分で自由に石材店を選ぶことができます。
しかし、お墓を初めて建てる人は「どこにお願いしたらいいのだろう」とお悩みになることでしょう。石材店によって、価格も対応も異なります。また、石材店はお墓を購入するときだけでなく、建立した後も修繕や法要などでお付き合いが長く続くことになります。そのため、できうる限り信頼のできる石材店を探す必要があります。
石材店を選ぶときは、次のポイント押さえておきましょう。
- こちらの要望や状況をきちんと聞いたうえで、意向をくみ取った提案をしてくれる
- 石材や墓石について専門的な知識を持っている
- 明確な見積書を提示してくれる、契約書をきちんと交わしている
- 石材店が手掛けたお墓の見学ができる(建立3年以上のお墓をみせてくれるとなお安心です)
- しっかりとしたアフターサービスがある
- お墓の近くに店舗や展示場がある
- 過度な値引きをしない、安易な値引き交渉に応じない(応じる場合は手抜き工事や元々の価格設定を高くしている可能性があります)
石材店の選び方についてもっと詳しく知りたい方はこちらもご覧ください。
また、いいお墓では石材店の紹介も行っています。石材店をお探しの方はこちらから検索できます。
横須賀市営公園墓地の抽選に外れてしまったら?/お墓の見つけ方
抽選に外れてしまった場合は、横須賀市営公園墓地にお墓を持つことができません。お墓さがしを急いでいない場合は、翌年の募集を待つことができるでしょう。ただし、お墓を早く建てる必要がある場合はどのようにしたらいいのでしょうか?ここでは、お墓の見つけ方・探し方について解説します。
周辺の民営霊園・寺院墓地を見てみる
公営霊園以外に目を向けてみると、多くの民営霊園・寺院墓地があることがわかります。横須賀市営公園墓地をお探しの方は、費用が抑えられることや自治体が管理していて安心感があるなどの理由から選んでいるのではないでしょうか。
横須賀市営公園墓地の永代使用料は、芝生墓地・普通墓地が865,000円となっています。一方、横須賀市では、永代使用料100,000円から一般墓のご案内が可能です。費用を比較してみると、市営墓地だから他より絶対に安いというわけではないことがわかります。
また、民営霊園や寺院墓地では、永代供養ができる納骨堂も比較・検討することが可能です。
横須賀市の民営霊園や寺院墓地は、下記からお探しいただけます。
横須賀市営公園墓地をご希望の方におすすめの横須賀市の霊園
横須賀市営公園墓地の当選に漏れてしまった方、申込要件に該当しなかった方におすすめしたい、横須賀市で人気の霊園をご紹介します。「いいお墓」でお申し込みの多い人気霊園です。ぜひ、ご検討ください。
横須賀市で人気の一般墓(墓石のお墓)はこちら
横須賀市で人気の永代供養墓はこちら
横須賀市で人気の樹木葬はこちら
横須賀市で人気の納骨堂はこちら
手元供養
あまり知られていませんが、遺骨をお墓やお寺に納骨しない場合は、どこに保管をしても問題はありません。そもそもお墓を建てることに必要性を感じない、自宅に遺骨を保管しておきたいとお考えであれば、手元供養を検討してみてはいかがでしょうか。
次回の募集を待つ
お墓を建てることが急ぎでない場合、次回の募集を待つのも良いでしょう。ただし、横須賀市営公園墓地の募集は15年ぶりということもあり、次回なら抽選に当たるという保証はありません。
なお、横須賀市には、横須賀市営公園墓地のほかに、もうひとつ市営墓地「横須賀市営 馬門山墓地」があります。「横須賀市営 馬門山墓地」は長年新規の募集が行われていませんが、今後、募集を行うことも考えられますので、チェックしておいた方がよいかもしれません。以下で、「横須賀市営 馬門山墓地」についてご紹介します。
横須賀市営馬門山墓地
横須賀市根岸町にある、「横須賀市営馬門山墓地」について解説します。
横須賀市営馬門山墓地はどのような施設?
根岸町の小高い丘の上にある、馬門山墓地。明治15年、戦死・殉職した軍人のための横須賀海軍墓地として、当時の海軍省によって整備されました。戦後、横須賀市に移管され、現在は敷地の一部が市民墓地として利用されています。
宗教不問で、どなたでもお墓を建てることが可能です。情報が古いのですが、1977年時点での一般市民用墓地は、305基とのことでした。また、毎年5月には、地域団体や海上自衛隊等による墓前祭が行われています。(2020年度の墓前祭は、新型コロナウイルスの影響で中止となりました)
歴史ある墓地のため、横須賀市の観光情報サイトでは、「名所・旧跡」の観光地としてPRされています。また、開放的で手入れが行き届き、自然豊かなエリアであることから、地域住民の散歩コースとしてもよく利用されているようです。
横須賀市営馬門山墓地に申し込むには?
前述したとおり一般市民用の墓地自体はあるのですが、横須賀市営馬門山墓地では長期間、新規の募集をしていません。現在は募集の予定もなく、管理事務所も存在しないとのことでした。
このような状況ではあるものの、今後の募集は絶対にないとも言い切れないため、気になる方は横須賀市の公式HPを定期的にチェックするといいでしょう。
横須賀市営馬門山墓地にかかる費用
横須賀市営馬門山墓地は横須賀市営公園墓地と違い、事務所や休憩所などの施設がないため、かかる費用は永代使用料と年間管理料のみです。詳細は以下の通り。
区分 | 永代使用料 | 年間管理料(税込み) |
---|---|---|
4㎡エリア | 10,300円 | 3,000円 |
3㎡エリア | 10,300円 | 3,000円 |
2種類のエリアがありますが、どちらも価格は共通です。いずれにしても、永代使用料の安さが目立ちますね。
前述の通り、横須賀市営公園墓地の一般墓地永代使用料が865,000円。そして47都道府県における平均永代使用料のうち、一番安価な青森県でも約17万円なので、破格の安さといえます。
横須賀市営馬門山墓地へのアクセス
横須賀市営馬門山墓地は、京浜急行線「北久里浜駅」より徒歩7分、「新大津駅」から徒歩10分の好立地にあります。横浜横須賀道路の「佐原IC」や「浦賀IC」などからも近く、車での交通の便も良好ですが、墓地専用の駐車場がありません。車で行く場合は、墓地付近の有料駐車場を利用しましょう。
電話:046-824-7561
(横須賀市健康総務課)開門時間:8:30~17:00
(お盆時期8:00~18:00、お彼岸時期8:00~17:30)
横須賀市営馬門山墓地の詳しい料金はこちら
横須賀市営公園墓地についてのよくある質問
横須賀市営公園墓地とはどんな墓地?
横須賀市営公園墓地は、昭和55年(1977年)に開設された、横須賀市が運営する公園墓地です。墓所数は約2万5,000区画、公園墓地の管理面積は55.5ヘクタールと、かなりの規模があります。宗教不問のため、どなたでもお墓を建てることが可能です。
横須賀市営公園墓地についての 詳細はこちら>
横須賀市営公園墓地の募集区画と価格(令和4年度:2022年度)
令和4年度(2022年度)の横須賀市営公園墓地の募集区画と価格は、芝生墓地(募集数は320区画:使用料は865,000円)、普通墓地(募集数は250区画:使用料は865,000円)、合葬墓(募集数は60区画:使用料は100,000円)です。
横須賀市営公園墓地の募集区画と価格についての 詳細はこちら>
公営霊園は「永代使用料」のみを表記しています。これはあくまで土地の使用料のみで、他にも墓石を建てる「墓石費用」と定期コストとして「墓地管理費」を支払う必要があります。
一方、民営霊園や寺院墓地では表記の仕方はさまざまです。「永代使用料」のみを表記している霊園もあれば、「永代使用料」+「墓石費用」を表記しているところもあります。お墓の種類によっては、「永代使用料」+「墓地管理費」+「墓石費用」のすべてを総額として表記している場合もあります。価格の内訳はきちんと確認しておきましょう。