お墓の管理費について

2018年3月24日

お墓を購入する際に、管理費について気にする人は少ないのかもしれません。実際「永代使用料」「墓石代」が費用の大部分を占めているのは間違いありませんが、意外とあなどれないのが、この「管理費」です。

そもそも管理費とはなにか。どんな用途に使われるのか。相場はあるのか。気をつけるべき点はあるのか。などの面からみていきましょう。

・お墓の管理費とは使用者が出し合うもので、霊園・墓地の共有スペース・施設の維持管理費に使われます。

・各自の区画・墓石の掃除や手入れはそれぞれの使用者が行います。

管理費は何に使われているの?

霊園・墓地の広告では「永代使用料」「墓石代(墓石施工価格)」と並んで「管理費」なるものが記載されています。

この「管理費」は、例えば園内の通路や休息所の清掃・整備費、霊園に植えられている樹木の手入れの費用に当てられます。また、お墓参りに行った際に使う、手桶やひしゃくなどの掃除道具、水道代などにも使われています。

お墓の管理費は、霊園・墓地の施設や共有スペースの維持管理のための費用です。いわばマンションなど集合住宅の住民が出し合う管理費に相当するもの、というとわかりやすいでしょうか。

お墓というものは、何年たったら終わりという期限がなく、長い年月にわたって使われる場所です。そこでお墓を使用する人たちが、その環境を保つために費用を出し合うシステムとなっているのです。

ただし管理費は、それぞれの区画(お墓を建てるスペース)内の環境の維持には使われません。ですから、それぞれのお墓の掃除やリフォームなどは原則各使用者が行います。

管理費に相場はあるの?

管理費の相場については、それぞれの墓地の管理主体によって変わる傾向があります。また、同じ墓地や霊園であっても、区画の広さやお墓の種類によっても異なります。

・公営霊園より、民営霊園や寺院墓地の方が高くなる傾向が見られます。

・基本的には区画面積が広くなると金額が変わります。また芝生墓地は一般の墓所と比べてやや高くなる傾向があります。

お墓の管理費は、年間管理費として1年単位で徴収するところが多いようですが、まれに何年か分をまとめてという霊園・墓地もあります。その金額は数千円~数万円まで、幅があります。

一般的に、管理主体でいえば公営は民営や寺院よりは安く設定されています。

例えば東京都立霊園(2017年度募集時)の管理費は、一般的な墓地区画では1,220~3,660円。この金額は民営霊園ではあまり見当たらず、5,000円~15,000円程度が多いようです。

これらの墓地の管理費には消費税もかかります。

また寺院墓地では管理費を「護持会費」と呼ぶこともあります。金額は数千円から、2万円、3万円と、それぞれの寺院によっても異なります。

年間管理費の目安

経営主体 管理料の目安 備考
東京の公営霊園 620円~ 自治体運営のため、負担の経費が低目に抑えられている
民営霊園 5,000円~15,000円 永代使用料と同様、都市型霊園の方が郊外の霊園より高くなる傾向あり
寺院墓地 6,000円~25,000円程度 寺院施設使用料、お布施や冥加金という名目で納めることもあり

※上記はあくまで参考金額であり、実際の管理料に関しては、霊園・墓地それぞれ異なります。

※長期間にわたって管理費を滞納した場合、管理運営主が一定期間告知を行った上で、永代使用権が取り消されることもあります。

※一般的に、税制上の観点から「永代使用料」は消費税が発生する対象とはされていません。

同じ霊園・墓地でも金額が違うのは、なぜ?

管理費は、管理主体の違いだけではなく、同じ霊園・墓地内でも区画面積によって金額が変わってきます。先ほどの都立霊園でいえば、管理費は1㎡あたりの単価が決められているため、以下のようになります。

管理費事例

1.〔都立小平霊園・一般埋蔵施設〕(2017年度募集時)

区画面積/管理料

・1.80~2.00㎡ 1220円

・3.05~3.95㎡ 2440円

・5.30~5.90㎡ 3660円

また、ある民営霊園では以下のように設定しています。

2.〔A民営霊園〕

・0.8㎡       8000円

・0.8㎡(芝生墓地) 10000円

・1.0㎡       10000円

・1.0㎡(芝生墓地) 12000円

0.8㎡の区画では管理費8,000円ですが、1.0㎡とやや広めの区画となると10,000円になります。また同じ面積でも、芝生墓地になると2,000円増しとなっています。

他の霊園・墓地でもいえることですが芝生の方が手入れの手間がかかるため一般的な区画より管理費が高いことが多いようです。

管理費の支払いで気をつけるべき点

管理費は、墓地の区画を取得した時点から発生します。また、支払いを滞ると墓地を使用する権利を失う場合もありますので注意が必要です。

・管理費は一定期間滞納すると、お墓の使用権を失うことがあります。

・使用者が代替わりする場合、引っ越しする場合などは変更手続きを行い、連絡先を明確にしておきましょう。

管理費の支払い方法は?

公営霊園では管理主体の自治体に、民営であれば管理会社、寺院墓地ではお寺に支払います。支払い方法は、振り込み、または口座引き落としが一般的となっています。

ただお寺の場合、お彼岸などに手渡しすることが慣例となっているところもありますので、他の檀家さんや、お墓を建てる石材店、または直接ご住職に尋ねてみましょう。

そして、管理費の支払いは確実に行うようにします。

一般的に管理費は、区画を確保した(永代使用権を得た)時点から発生します。納骨してから、墓石を建ててからということではありません。その後、使用権を失うことなく区画を使う限り、支払い続けることになります。

管理費を滞納したらどうなるの?

それぞれの霊園・墓地では、管理主体と使用者が結ぶ約束事が定められています。その中で、管理費について、3年5年など一定期間支払わないと使用権が取り消されるといった取り決めがされています。

例えば都立霊園では、管理費を5年間支払わない場合、使用許可が取り消されることになります(東京都霊園条例 二十一条「使用許可の取り消し等」)。

条件は各霊園・墓地で異なりますが、管理費を滞納することで、お墓の使用権を失ってしまうことになるのです。その場合、一定の手続きを経た後に墓石が撤去され、遺骨は無縁墓などに改葬されてしまいます。

お墓を継承したらどうするの?

まずは毎年の支払いを怠らないこと。そして「今までお墓の使用者だった父親が亡くなり、自分が引き継ぐことになった」という場合や、引っ越しなどで住所が変わるときは管理事務所やお寺にきちんと申し出ましょう。

まとめ

お墓の管理費は、霊園・墓地の共有スペース・施設の維持管理費に使われています。なお、各自の区画・墓石の掃除や手入れはそれぞれの使用者が行うことが原則です。その金額は、公営霊園より民営、寺院の方が高くなる傾向があり、また区画面積や芝生墓地か一般墓地かの違いも関係してきます。

管理費は一定期間滞納すると、お墓の使用権を失うことがあるので注意しましょう。

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