「終活フェスタ2014in東京」に行ってきました

先月24日、東京の産業貿易センターで行われた「終活フェスタ」(終活カウンセラー協会主催)に行ってきました。
 
会場に足を踏み入れると、ちょうどゲストの中尾ミエさんが特設ステージでお話しを終え、「可愛いばあば~ハイハイ!」と熱唱しているところ。前列の方では、立ち上がって手を叩く女性たち。そしてミエさん退場…。
 
ほとんど話が聞けず残念でしたが、気を取り直して各ブースを巡ることに。今回は30以上の企業が出展しているとのこと。業種でいえば葬儀社、お墓関係、仏壇・仏具、保険会社、旅行代理店、住宅メーカー、etc。
今どきの納骨堂の紹介もあれば、手元供養と散骨のミニ講座では、15人ぐらいの人が真剣に耳を傾けています。
 
こういった終活のイベントではお馴染みの、棺に入ってみることができる「入棺体験」や、遺影向けの写真をその場で撮影してくれる写真館はやはり人気のよう。
 
新しい商品の紹介もありました。
映像企画会社が、自分の人生を映画にしてくれるというサービス。
自分の最期を知らせることができるアプリ。
エンディングノートと老後のライフプランを管理するソフト。
「再生」ボタンを押すと選択した読経が流れるという、音声プレーヤーの紹介ブースの横では、本物のお坊さんたちによる人生相談コーナー。
 
来場者は、見た目60歳以上の人が多いよう。パンフレットを受取ったり、熱心に質問したりしていました。
 
〝終活〟。人生の最期を考える活動を指すこの言葉が生まれたのは、2009年のこと。2012年にはユーキャン新語・流行語大賞でトップ10入りしました。
言葉の浸透とともに「終活フェア」や「終活セミナー」が開催されるようになりました。また、終活関連本や、お葬式や墓、相続の希望などを記載するエンディングノートが次々出版されています。
 
こうした終活ブームの背景にあると言われているのが、一人暮らしの高齢者が増えていることなど、家族の変化、暮らし方の変化です。
 
65歳以上の高齢者と子どもとの同居率は、1980年には7割近くでしたが、1999年に5割以下となり、2012年には42.3%に。同じく65歳以上の高齢者の一人暮らしは、1980年には男性4.3%女性11.2%だったのが、2010年には男性11.1%女性20.3%(いずれも高齢者人口に占める割合)とかなり増加しています。
 
今回の終活フェスタでは、遺品整理業者が複数出展していました。昨今は、一人暮らしの親が亡くなった後、その家や部屋を別に暮らす子どもが片づけられないことから、こうしたサービスが利用されるようになりました。高齢者が生前に自分で申し込むケースも増えています。
 
子どもがいても離れて暮らしていることで、事前にお墓やお葬式について、あれこれ話す時間が取れないということや、死後のさまざまな手続きがままならないということが起こりがちです。
これまでのように、「自分が死んだら後のことは子どもや身内に任せておけばいい」ではすまされない状況も生まれています。
 
終活フェアなどのイベントは、関連する企業や事業者のアピールの場であるとともに、一般の人にとっては情報収集の機会。その両者の熱気の中、死やエンディングに関する話題をタブー視するこれまでの傾向が変わってきていることを改めて感じました。

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柿ノ木坂ケイ プロフィール

プロフィール

1964年生まれ。東京都立大学人文学部社会学科社会人類学専攻卒。タウン情報誌編集部を経てフリーライター。 3年前義母をなくし、お墓がない現実に直面。購入まで苦労したことがきっかけとなり、意外と知らなかったお墓について調べ、著書『間違いだらけのお墓選び』をまとめる。
現在、「明るくわかりやすくお墓を語る」をモットーに、消費者の立場から見た“お墓”についての講演や関連記事の執筆などで活動中。

【 著書 】

『間違いだらけのお墓選び-買ってわかったお墓事情あれこれ』
2005.11刊/情報センター出版局(1400円+税)

〔第1部:お墓購入ドタバタ体験記〕

年齢も趣味も違う家族が一つのものを買うのは大変なこと。
ましてやそれが“お墓”であればモメるのは当然?!著者と家族の笑える(?)お墓探しの日々を綴る。

〔第2部:お墓に関する49の基礎知識〕

誰もがいつかはお世話なるものなのに、よくわからないもの、それがお墓。その購入の実体験をもとに「これだけは知っておきたい」という知識をまとめた。イラストやフローチャート入りで“初心者”にも楽しくわかりやすく、お墓選びのツボを伝える。