和型の関西、洋型の関東、デザイン墓は北海道がダントツ。

先月、全国優良石材店の会(全優石)が実施した「2012年お墓購入者アンケート調査」の結果が発表されました。全優石に加盟する約300社の石材店からお墓を購入した人を対象としたアンケート(回答数3,135名)です。

調査によると、全国平均の墓石購入価格は「162万円」。2004年の結果174.1万円と比較すると、12万円減ダウン率7%となっています。
墓石の価格が抑えられる洋型の増加が関与していると分析されていますが、もちろん、2008年のリーマンショック以来の不景気も影響していることと思われます。

価格帯では100~200万円が47%と半数近く、50~100万円が25.6%、200~300万円が17.3%と続いています。

墓石の平均価格を地域別で見ると、最も高い九州で195.3万円、最も低い北海道で130.6万円と約65万円の差がありました。
九州では区画面積3m2以上が占める割合が高いことが、購入価格に結びついたと考えられます。面積が広い=墓石の量が多くなるからです。

このようなお墓の地域差は価格だけではなく形の方にも表れています。

今回の調査でみると、全国的には「伝統的な和型 41.2%」「シンプルな洋型 40.9%」「デザインのお墓12%」となっています。
この調査は2004年から行われていますが、当時の結果と比べると和型の比率は25.3%減少したのに対し、洋型は18.2%の増加。
全優石ではその背景に「地震の多発」「公園墓地の普及」があるとみています。

また、地域別では異なる特徴がみられます。

和型が7割以上の北陸、近畿、中国、四国では新しいお墓5基のうち4基がこの形が占めたことになります。一方、関東と1都3県は、洋型が6割以上、和型は2割を切っていて、5基のうち和型は1基のみという計算になります。

「和型」といえば、日本人にはお馴染みの縦長3段または4段のお墓。「南無阿弥陀仏」「倶會一処」などの題目が彫刻されることもあり、各所における信仰の度合いも関係しているといえるでしょう。

全体的にみれば「和型の関西、洋型の関東」という構図になりますが、九州は例外で、洋型とデザイン墓の比率が高く、また、北海道はデザインの墓が55.6%と全国的に突出した数字となっています。

ところで、ちょっと気になったのは「墓石選びで重視したことは?」という問いに対しての回答です。多かった順に、「1.石の色 2.石の材質 3.価格の手頃さ」でした。

洋型やデザイン墓の増加に伴い、選択する色のバリエーションも拡がってきています。新しい霊園に行くと、ピンクがかった石、青やグリーン系、赤系などさまざまなお墓を目にするようになりました。デザイン性も高まってきています。

お墓も見た目の良さ、美しさが大事になってきていて、墓石選びでは、まず目にする〝色〟が大きな判断要素になっているのかもしれません。もちろん予算があれば、価格も大事。それでも、ここではベスト3に入らなかった「耐久性」「品質保証」なども視野に入れ、トータルで判断していただければなどと思います。

和型の関西、洋型の関東、デザイン墓は北海道がダントツ。 ()

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柿ノ木坂ケイ プロフィール

プロフィール

1964年生まれ。東京都立大学人文学部社会学科社会人類学専攻卒。タウン情報誌編集部を経てフリーライター。 3年前義母をなくし、お墓がない現実に直面。購入まで苦労したことがきっかけとなり、意外と知らなかったお墓について調べ、著書『間違いだらけのお墓選び』をまとめる。
現在、「明るくわかりやすくお墓を語る」をモットーに、消費者の立場から見た“お墓”についての講演や関連記事の執筆などで活動中。

【 著書 】

『間違いだらけのお墓選び-買ってわかったお墓事情あれこれ』
2005.11刊/情報センター出版局(1400円+税)

〔第1部:お墓購入ドタバタ体験記〕

年齢も趣味も違う家族が一つのものを買うのは大変なこと。
ましてやそれが“お墓”であればモメるのは当然?!著者と家族の笑える(?)お墓探しの日々を綴る。

〔第2部:お墓に関する49の基礎知識〕

誰もがいつかはお世話なるものなのに、よくわからないもの、それがお墓。その購入の実体験をもとに「これだけは知っておきたい」という知識をまとめた。イラストやフローチャート入りで“初心者”にも楽しくわかりやすく、お墓選びのツボを伝える。